近藤真彦参戦、弱点克服、夢のCO2回収装置…今年も水素カローラ進化が止まらない【S耐富士24hレース】
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:トヨタ、編集部 2
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昨シーズン、レースを戦う上でアキレス腱となったのが、燃料となる液体水素を昇圧させエンジンに送り込む“燃料ポンプ”。
液体水素カローラは、ピストンの往復運動で燃料を圧送するポンプを採用しているのだが、圧力レンジが高くポンプ内のクランクにねじりなどの負荷がかかり、実際に去年のレースでは計画的に(2回)交換して24時間を戦い抜いた経緯がった。
伊東氏も「液体水素ポンプが、液体水素技術の中で1番難しいところ」と話す。結果的にレースでは、ピットでの作業時間などのロスが重なり、22年の478周から23年は358周へと周回数が減少してしまった。
そこで今回採用されたのが「デュアル・ドライブ」と呼ばれる、クランクを2つのギア(写真の青と赤のギア)で駆動させる機構。平たく言うと、片方から入ったモーターの入力を、ギアが反対側へと伝えることで、左右から駆動をかけたような状態にし、ねじれが軽減されるというものである。
「ただ単に強度アップをすれば大きくて頑丈になるが、レーシングカーに搭載するにあたって絶対に大きくはしたくなかった。色々なアイディアをトライする中で、生き残ったのがこの機構。1番効果が高かった(伊東氏)」
2つのギアを追加しただけのかなりシンプルな構造だが、テストの段階では1回もポンプが壊れていないそうで、24時間無交換で走り切るのが目標だそうだ。
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