新型N-BOXプロトタイプに試乗。ホンダセンシング標準化などで連続ヒットの予感
掲載 更新 carview! 文:高山 正寛/写真:菊池 貴之
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NAモデルから試乗を始めてまず感じたのは、アクセル操作に対してスムーズな加速感が得られることだ。旧型に比べて約80kgの軽量化が走りに効いていることは間違いない。ただこれまではストップ&ゴーの多い市街地などで、出だしこそ元気なのにその後の加速が実際の感覚に追いつかないケースが多々あった。ホンダはこの部分にメスを入れたようで、言い換えれば従来とは逆の考えで加速フィーリングを変更した。つまり出だしはスムーズで追い越し時にはより強い加速を得られるという、実は当たり前のことが出来ていなかった現実を修正したということである。
一方、ターボモデルは当然のことながらパワーがあるので3名乗車でも余裕の走りだ。ここでポイントとなったのは前述した制御がこのターボエンジンにも十分活かされているという点だ。つまり低中速域から十分な動力性能を得ることができるのでアクセルの踏み込み量も少なくて済む。イメージとしては1リッタークラスのNA車に乗っているような感覚。もちろんアクセルを踏み込めば強い加速を得ることはできるが、踏み込み量が減れば必然的に燃費にダイレクトに影響してくる。また試乗車にはパドルシフトも装着されておりスポーティ走行というだけでなく、道路状況に合わせた適切な加速やエンジンブレーキなどが自分でセレクトできる点も魅力と言えるだろう。
接地感もステアリング操作に応じてグラッとくる領域は大分改善されている。今回は両車とも14インチタイヤを装着していたがカスタムのターボ車に設定されている15インチならば乗り心地が多少犠牲になっても接地感はもう少し上がるはずだ。
また同時に静粛性も高まっている。今回、前後席それぞれに乗ってみたが、前席であればエンジン周辺、後席であればタイヤ周辺からのノイズの侵入がかなり少なくなっている。NAの場合、アクセルの踏み込み量が増えると高いエンジン回転領域で唸るような音が発生しやすくなるが、遮音性の向上によって足元よりかなりフロント側で聞こえるようになった。これは赤ちゃんを乗せる機会もあるママには本当にありがたいはずだ。一方、カスタムの静粛性は数値的にもNAより少し優れている。できれば両車とも同レベルにまとめて欲しかったというのは贅沢だろうか。
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