全方位バージョンアップした新型ハスラー試乗。ターボとノンターボどちらが買いか?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 73
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R06A型という先代にも使われていたターボエンジンを搭載した4WDモデルから試乗開始。元々パワーは全域で実用上十分というレベルに達していたが、当然新型でもそれは踏襲された。モーターが組み込まれていて、中間加速時にわずかながら加速をアシストしてくれるので660ccターボのパワー+αを感じる。
そのモーターの主目的は減速時にエネルギーを回生し、燃費を稼ぐこと。また軽自動車では気になりがちなアイドリングストップからの再始動時の音と振動も低減される。先代よりもモーターの出力が上がった分、回生能力も上がった。加速アシストが可能な時間もわずかながら伸びたという。
高速道路へ合流する際などにフル加速させるとエンジン音はうなりをあげ、車内は騒音に包まれるが、そういう場面は何秒も続くわけではない。巡航となるとむしろロードノイズが気になるほどにエンジン音は静まる。東関東自動車道の千葉北IC辺りの道路は舗装が荒く、ロードノイズが目立ち、軽自動車の遮音性能を確かめるには厳しすぎる環境だったが、他の区間では静かだった。
続いてノンターボ仕様(FF)にも試乗。ターボエンジンの最高出力64ps、最大トルク10.0kgmに対し、ノンターボエンジンは同49ps、同5.9kgm。アクセルを床まで踏み込むフル加速時の力強さは大きく違うものの、実用域での差はさほどでもない。
ノンターボエンジンは新開発。デュアルインジェクションシステムを採用して燃料噴射を最適化したほか、排ガスを燃料室に再循環させるEGRも進化させることで効率を上げた。ターボとノンターボのどちらを買うかは予算と用途次第だが、高速道路を使うことがほとんどなく、ひとりかふたりで乗車することがほとんどだというならノンターボでもよいと思う。ただターボとノンターボで燃費性能が以前ほど変わらない(ターボ22.6km/L、ノンターボ25.0km/L。FF同士の比較。WLTCモード)ので、パワーはあっても邪魔にならないという観点から、余裕があるならターボをおすすめする。
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