全方位バージョンアップした新型ハスラー試乗。ターボとノンターボどちらが買いか?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 73
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ターボにせよノンターボにせよ、新しい車台の採用によって乗り心地は先代よりも確実によくなった。昔の軽自動車につきまとった安普請感が薄まった。これまで軽自動車最良のレベルにあったホンダN-WGN、日産デイズと比べても遜色がない。敵があそこまでやるならうちもここまでやってやるというメーカー同士のつばぜり合いを感じる。ただしドライビングポジションに関しては、ペダルで合わせるとステアリングホイールがやや遠く、N-WGNに備わるテレスコピック(前後調節)機能が恋しくなった。
夜間歩行者検知可能な衝突被害軽減ブレーキ(後退時にも作動)、誤発進抑制機能など、先進安全装備も軽自動車として最先端レベルのものが備わる。またターボ車に限りスズキの軽自動車として初めてACC(全車速対応だが停止保持はしてくれない)と車線逸脱抑制機能が設定された。
アップルの「CarPlay(カープレイ)」をBluetoothにより無線接続可能にしたのは素晴らしい。ここまでやってくれるなら非接触充電も求めたくなる。
かつて存在したKeiの事実上の後継モデルとして登場した初代ハスラーは、セールス担当者が「ワゴンRやスペーシアだけじゃなくこんなのもありますよ」と提案する変わり種として企画されたが、ふたを開けてみれば6年間で約48万台を売る大ヒットとなった。モデル末期の19年でも約5万台が売れた。すべてがアップデートされた新型の商品力も非常に高く、ヒットは間違いない。
ハスラーは軽自動車SUVというジャンルを確立した。初代ハスラーのヒットを指をくわえてみていたダイハツも、すでに「タフト」という軽自動車SUVの発売を控えている。軽自動車ユーザーにとっては楽しく迷える時代がしばらく続く。
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