今どきのフランス車、結構イイんです! プジョー 208のグレードごとの装備の違いをチェックしてみた
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:Stellantisジャパン 43
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:Stellantisジャパン 43
プジョー「208」は、「205」「206」「207」といった「200番台のプジョー製コンパクトハッチ」の当時最新モデルとして2012年に登場。現在は、2020年7月に発売された2代目の208が現行型新車として販売されています。
プラットフォームは最新世代の「CMP (コモン モジュラー プラットフォーム) 」に刷新され、ボディサイズは全長4095×全幅1745×全高1445mm(※208GTは1465mm)と、従来型より若干拡大されています。
エクステリアは「セイバー」と呼ばれる牙のようなデイタイムランニングライトが特徴的で、インテリアでは、3Dデジタルヘッドアップインストゥルメントパネルやセンターコンソールの7インチスクリーンなどで構成される「3D iコックピット」が大きな特徴。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
そして2代目の208は、ガソリンエンジン車だけでなくEVも同時に発売されたというのが、いかにも今の時代らしいトピックだといえるでしょう。
「スタイル」「アリュール」「GT」という3種類のガソリン車に搭載されるパワーユニットは、最高出力100ps/最大トルク205Nmの1.2L直列3気筒ターボエンジン。トランスミッションは8速ATで、駆動方式は全車FF。WLTCモード燃費は17.9km/Lです。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
専用のフロントグリルなどが与えられるEV版「e-208アリュール」と「e-208 GT」が搭載するのは、最高出力136ps/最大トルク260Nmのモーター。「Sport」モードでは前述の最高出力と最大トルクを発生しますが、「Normal」モードでは同109ps/同220Nmとなり、「Eco」モード選択時は同82ps/同180Nmに抑制されます。
リチウムイオンバッテリーの総電力量は50kWhで、WLTCモードでの一充電走行距離は395km。普通充電とCHAdeMO方式での急速充電に対応しており、スマホから充電操作ができる「リモートチャージング」と、遠隔でエアコンを作動させられる「プリコンディショニング」といった機能も採用されています。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
運転支援システムも充実していて、ひと通りの先進機能はすべてのグレードに標準装備されています。ただ、もっともベーシックな「スタイル」ではアダプティブクルーズコントロール(ACC)とブラインドスポットモニターシステムが省略され、中間グレードの「アリュール」は、ACCは標準装備となるものの、ブラインドスポットモニターシステムは省略されています。
なお2022年3月には一部仕様変更を行い、ガソリン車の8速ATのシフトセレクターをトグルスイッチ式に変更。室内の造形がよりスタイリッシュになったと同時に、センターコンソール付近の収納スペースが改善されました。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
現在販売されているプジョー208のグレードと価格は以下のとおりです。
【ガソリン車】
208 スタイル|296万4000円
208 アリュール|312万1000円
208 GT|354万7000円
【EV】
e-208 アリュール|460万2000円
e-208 GT|502万4000円
e-208 GTと208GTにのみ、「パノラミックガラスルーフ(10万2000円)」がオプション装着可能となっています。
まずガソリン車について考えてみますと、各グレードが採用しているパワートレインはすべて同一で、最高出力100psの1.2L直列3気筒ターボ+8速AT。違いは装備とデザインです。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
最廉価グレードである「208 スタイル」は、前述のとおりアダプティブクルーズコントロールとブラインドスポットモニターシステムが省略されているほか、主には以下の点が、中間グレードである「208 アリュール」との差異になります。
・「3Dデジタルヘッドアップインストルメントパネル」ではない
・リアコンビネーションランプがLEDではない
・リアサイドとリアのガラスが「スーパーティンテッドガラス(いわゆるプライバシーガラス)」ではない
・エアコンがオートではない
・シート表皮がファブリックとテップレザーのコンビではない
中間グレードの「208 アリュール」では、逆に上記のモノが標準装備されます。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
そして上級グレードである「208 GT」は、アリュールの装備に加えて以下の装備も標準となります。
・フロント/サイドソナー(他2グレードはバックソナーのみ)
・ブラインドスポットモニター
・フルLEDヘッドライト(他2グレードはLEDヘッドライト)
・インテリジェントハイビーム
・スポーティフロントグリルとシャイニーブラックホイールアーチ
・ブラックダイヤモンドルーフ
・アルカンターラ/テップレザーの「ダイナミックシート(要はスポーツシート)」
・17インチ アロイホイール(他2グレードは16インチ)
・その他
以上の内容から検討しますと、「スポーティな意匠が好きで、装備もなるべく充実している車が好きだ!」と考える人が選ぶべきグレードは、ガソリン車の場合は「208 GT」で決まりでしょう。しかし、そこまでの装備レベルやスポーティ性を求めないのであれば、比較的お安い「208 アリュール」でも十分かもしれません。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
新型208のキモのひとつである「3Dデジタルヘッドアップインストルメントパネル」が省略される「208 スタイル」は――もちろん考え方は人それぞれでしょうが――おすすめからは外れると筆者は考えます。
そしてEVである「e-208」のほうには廉価グレードである「スタイル」は存在せず、中間の「e-208 アリュール」と上級の「e-208 GT」の2グレードのみになるわけですが、こちらの差異も、ガソリン車のアリュールとGTの違いは、ガソリン車ではスポーティフロントグリル&シャイニーブラックホイールアーチが付かないことを除けばほぼ同一です。そのため「スポーティでゴージャスなのがお好きならばe-208 GT」「そこまでではないならe-208 アリュールでも普通に十分」という結論になります。
>>プジョー 208の専門家レビューを見てみる
>>プジョー 208のユーザーフォトはこちら
EVのプジョー e-208は類似車が少ないため割愛しますが、ガソリン車である208のライバルとなるのは、同じフランス車のルノー「ルーテシア」と、2022年4月にマイナーチェンジを行ったドイツのフォルクスワーゲン「ポロ」、そして国産車では、超売れ筋コンパクトであるトヨタ「ヤリス」ということになるでしょうか。
これらのうち、ヤリスは決して悪い車ではなく、むしろ優秀なコンパクトカーではあるのですが、乗り味の硬さと内装デザインのセンスおよび質感において、208やその他の欧州勢とは大きな差があります。そのあたり(乗り心地と内装のセンス)を重視したい人は、ヤリスではなく欧州勢を選ぶべきでしょう。ただ、ヤリス ハイブリッドの35.4~36.0km/LというWLTCモード燃費は実に驚異的です。そのため、燃費を重視したい場合は逆にヤリス ハイブリッドの一択となります。
>>トヨタ ヤリスハイブリッドの専門家レビューを見てみる
>>トヨタ ヤリスハイブリッドのユーザーフォトはこちら
そしてヤリス以外の欧州勢2モデルについては、「どれも甲乙つけがたい」というのが正直なところです。
いわゆる走りに関する性能とフィーリングはどのモデルも素晴らしく、インテリアの質感も問題なし。いや問題なしというか、Bセグメントの小型車としてはやりすぎじゃないか? と思えるぐらい、いずれの欧州勢のインテリアもお見事です。そしてADAS(先進運転支援システム)も、208だけでなくルーテシアもポロも、大いに充実しています。
>>ルノー ルーテシアの詳細を見てみる
>>ルノー ルーテシアのユーザーフォトはこちら
>>フォルクスワーゲン ポロの専門家レビューを見てみる
>>フォルクスワーゲン ポロのユーザーフォトはこちら
こうなってくるともう「デザインとブランドの好みだけで選べばいいのでは?」という乱暴な意見が信憑性を帯びてくるわけですが、実際そのとおりなのです。208とルーテシアとポロに関しては“好み”というファジーなもので決めたとしても、何ら問題は生じません。ぜひ、「あなたのお好きなどれか」を選んでください。
それを踏まえたうえで208を見てみると、デザインがやや難解なルーテシアよりも、そしてデザイン的にやや落ち着きすぎている感があるポロよりも、208のデザインには「ちょうどいい斬新さ」があって、なんだか好ましいように思えるのです。
もちろんこれは筆者ひとりの感覚にすぎません。とはいえ、この感覚に近いものを持っている人も割と多いからこそ、208という車はよく売れています。
208は、写真や実物を見て「あ、なんかいいかも」と思えた人全員に、間違いなくおすすめできる一台です。ご興味のある方は、ぜひともさらなる検討を進めてみてください。
<終わり>
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
ホンダ「0シリーズ」SUVが来月初公開へ 米CES 2025でプロトタイプ2車種を出展
大人好みに進化したアウトランダーPHEV【九島辰也】
2025年始動、世界初の水素燃料ワンメイク競技『エクストリームH』がFIAのワールドカップ格式を取得へ
“トヨタのなかでトップレベルで戦えるドライバー”平川亮のF1テストは「コースをはみ出すことすらなかった」と中嶋TGR-E副会長が評価
【ドイツ】プリウス顔な新型「ハイパークーペ」がスゴイ! 5リッター「V8」搭載のナラン・オートモーティブの新モデルとは
上海汽車傘下のMG、「半固体電池」搭載EVを2025年発売 コスパ強調
国産最高級ミニバン『アルファード』『ヴェルファイア』に初のPHEVが登場。1065万円から
新SUV時代に挑むトヨタ、ミツビシ、シボレーの全15チームに対し異例の“ドラフト制”で布陣が確定/SCB
日本の道路事情にピッタンコ!? 旧型「ミニ」生産終了から四半世紀 なぜ高値安定なのか?
【メキシコ】日産の新型「キックス」が人気スギ!? 8年ぶり全面刷新で“大胆顔”に!全長4.3m級ボディ&「クラス超え上質内装」の「小さな高級車」が売れてる
ホンダが大型スクーターの「X-ADV」をアップデート! 新型ヘッドライトや先進装備の採用で「カッコよさ&快適性」が大幅アップ
輪留めは物理的なブレーキであると共に気もちのブレーキとしても重要! 輪留めがプロドライバーの意識を高めていた
【ライバルもビックリの強烈さ】スズキ新型「ソリオ」公開! 「フロンクス」のクールなカスタム仕様も【TAS25】
【無敵の布陣完成】トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」一部改良。廉価版・PHEV・最上級4人乗り一挙追加…510万円から
【2025年もシークレットあるかも?】スバルがオートサロン出展概要発表 新色のBRZなど展示
【まるでドラマ】鴻海をけん制し、株価をV字回復させ、日産とホンダの統合を進める経産省の凄腕ぶり
【究極系ノートオーラ】デザインも中身も本気な「オーテック・スポーツスペック」登場。NISMOとの違いは?
【色褪せない美しさ】レクサス「LC」改良。剛性アップで走りが深化、内装もゴージャスに…1405万円から
いつまで待たせる? レクサス「GX」北米25年仕様の登場で日本発売の期待高まる。気になる価格は?
トヨタ「ミライ」改良 黒のアクセントがキマってる10周年特別仕様車を新設定&グレード構成変更など
【裏返したジーンズを再現したシートカバー!?】 あの“ビームス”とコラボした日産の特別仕様車が6車種一斉発売
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!