ジャガーXJとXF 2013モデルにショート試乗

ネットリ＆伸び感はない

とにかく走らせるとまずはトルクが豊かで、全長5m超のうすらデカボディがスッと飛び出るのに驚く。その上、エンジンのダイレクト感も素晴らしく、ここはZF8速が効いている。ATの専門家曰く、出足のトルク感は最近のデュアルクラッチ系では絶対出せない味だそうで、さすがはZF！　って感じ。

それとハンドリング。みんなジャガーXJっていうと、ゆったりした“イギリスのトヨタ・クラウン”的イメージだと思うけど、どっこい実はスポーティ。そもそもジャガーはスポーツカーメーカーだし、XJもその流れをしっかり汲んでて、昔からステアリングフィールはダイレクトかつ軽かったのだ。

さらに乗り心地ですよ。XJが採用したオールアルミボディは基本鉄ボディよりしなやかさがなく、若干ゴツゴツ感が出やすい。ところがXJはずいぶんこなれたようで、乗り心地としっかり感のバランスは向上。徐々に鉄ボディの良さを取り戻している。

結論としてはね。確かに今までのV8ジャガーが持っていた回転フィールのネットリ感やら、高回転域での伸びはない。でもより軽くスポーティで、モダン化された印象。これはこれで非常に良く走るのだ。