今注目の技術「ITS」が自動車の未来を変える
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:篠原 晃一
ここ最近、新聞やニュースで「ITS」という言葉にふれる機会が増えた。10月に東京ビッグサイトで開催された「第20回ITS世界会議 東京2013」の模様がさまざまなメディアで報道されたので、ご覧になった方も多いだろう。
けれども、このITS (Intelligent Transport Systems)がわれわれの生活や社会に何をもたらしてくれるのか、よくわからないという声も多い。そこでcarview!は、「ITSとは何か」「ITSはどんなベネフィットをもたらしてくれるのか」をわかりやすくお伝えしたいと考えた。講師役をお願いしたのは、『ITSの思想??持続可能なモビリティ社会を目指して』(NHKブックス)の著書があるジャーナリストの清水和夫さんである。
ITSの個別の技術を取り上げる前に、清水さんは「この100年間のクルマ社会を振り返って、クルマが何をもたらし、何が問題になっているのかという大前提を知るべき」だと語る。
「100年前にヘンリー・フォードがT型フォードを発案してから、多くの人が自由に移動できるようになりました。移動が増えることで文化や経済が発展してきたわけですが、いいことばかりではありません。いま、世界では年間約150万人もの方が交通事故で亡くなっています。クルマの排ガスだけが原因ではありませんが、上海の大気汚染は深刻です。私は、クルマが被告席に座らされていると感じています。これからの100年もクルマ社会を持続させるために何をすべきか、われわれは考えなければいけない」
これからの100年もクルマ社会を持続させるためのカギを握るのが、ITSの技術であるというのが清水さんの考えだ。
「現在、日本の交通事故死亡者数は約4500人ですが、そのうち半分は歩行者です。クルマの安全技術をいくら高めても、歩行者の死者数を減らすのは限界があります。でも、もし歩行者と道路とクルマが通信でつながったら、歩行者の命が救えるかもしれない。エネルギー・環境問題も同様です。歴史を振り返れば、戦争の原因はエネルギーの奪い合いでした。今後、ますます石油の需給は逼迫するはずですが、エネルギーの奪い合いを防ぐにはクルマの燃費をいまの10倍にする必要がある。10km/Lを50km/Lにするのはこれまでの技術の延長でできたかもしれないけれど、100km/Lにするにはたとえばクルマ同士で道路情報を共有するなど、まったく違うアプローチが必要になるはずです。私は、ITSなしには理想のクルマ社会を実現することはできないと考えています」
では、現在のITSは何ができるようになっているのか。次のページから、10月の「第20回ITS世界会議 東京2013」で実際に体験することができたITS技術を紹介したい。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
ぜ~ッたい渋滞してる!東京「元凶の交差点」6選 混まないワケがない!車多すぎ複雑すぎ“謎構造”を紐解く
ルノー&アルピーヌオーナーが集まるファンイベント「ルノー・アルピーヌデイin MFF 2025」開催要項を発表
【インド】10人乗り! 90馬力エンジン×MTのみの「カクカク4列SUV」がマジでスゴい! 見た目は“高級車”なのに約276万円!? フォースモーターズ「シティライン」とは?
ルノー・アルカナでストラトス・ゼロに会いに奈良まで行った話【新米編集長コラム#24】
スタートダッシュ失敗のレッドブル、立て直しのため”ミーティング”を実施「タオルを投げ入れるわけではない」
【トライアンフ】正規販売店「トライアンフ静岡富士」が5月中旬に新規オープン!
30秒差は当たり前。スプラッシュ・ケニアは「間違いなく真のサファリ」/第3戦デイ3コメント
1800万円はリーズナブル? アルピーヌ「A110 1600S」のラリー歴で輝かしいヒストリーを持つ個体にしてはお買い得なクラシックカーです!
【BMW】コンセプトモデル2台が日本初公開! 東京モーターサイクルショー直前情報
「駅ビル上階に“路面電車”が吸い込まれていく駅」ついに完成! “新・広島駅ビル”完成 社長「世界でも類を見ない」
【反イーロン マスク?】アメリカのテスラオーナーたちが愛車を改名 破壊行為から愛車を守るため?個人的な主張?あるいは恥じらい?
【ランチア・ストラトスのオリジンが薬師寺に降臨】その名はゼロ!ガンディーニが描いた斬新すぎるコンセプトモデル
【ただいま新型セリカ開発中】当時のヒット映画にも登場した伝説のラリーカー「GT-FOUR」ってどんなクルマ?
ようやく発売「クラウンエステート」。買って損はない5つの理由と、覚悟するべき微妙なポイント
豪華仕様「アルファード・スペーシャスラウンジ」が「レクサスLM」に逆立ちしても敵わない点とは?
【ぐるぐる変わってまぎらわしい?】アウディのモデル名が“迷走”中。理由は「中国の新ブランド」にあった
【復活の噂で話題】世界を魅了した三菱「パジェロ」の初代モデルが“SUVの元祖”と言われる理由
【実現したら奇跡】ダイハツが試作した軽量スポーツ「GRミライース」が自動車界をザワつかせる理由
エアレースパイロット室屋義秀選手が語る…空の知見を生かしたレクサス流の“もっといいクルマづくり”
レヴォーグにガチ惚れして2台乗り継いでしまった自動車ライターが“良し悪し含めて”推薦する「現行スバル車3選」
25年登場の新型「CX-5」には「SKYACTIV-Z×ハイブリッド」が存在!「CX-3」はタイ生産の高コスパSUVに?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!