スバルWRX STIタイプRA-Rは希に見る刺激を持つも操縦性にやや難ありか
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:小林 俊樹
ただしその軽量化メニューは、超が付くほどマニアックだ。目立つところではBBS社製の18インチ鍛造ホイールを採用し、これにミシュラン「パイロットスポーツ4S(PS4S)」を組み合わせた。BBSはスーパーGTにおける現在のパートナーであり、ミシュランも'13年から2年間を共にした間柄だった。
ちなみにPS4Sはパイロットスポーツシリーズでも「CUP2」に次ぐハイスペックタイヤであり、その軽さと性能のバランスがRA-Rに一番マッチングしたことからSTIが熱望。これにミシュランも応える形で、日本にはラインナップされない245/40R18サイズが導入されたという美談が付く。
さらに限定モデルに相応しいところでは、なんとエアロドアミラーカバーにドライカーボンを用いた。このミラーカバーは表面に形取られた清流フィンが空力パーツとしても機能し、RA-Rのフロントリフト量を4%も低減させたというのだが、カバードタイプだと軽量化の意味がなくなってしまうという理由で、純正ミラーの表側を外して装着されているのである。
この他にも快適性をなるべく下げないで済む場所としてトランクルームを選び、スペアタイヤパンのメルシートを省略した。またフロントフードインシュレーターやフロア下のアンダーカバーといった防音材さえもが取り払われている。
ウォッシャータンクも4リッターから2リッターへと縮小されるという細かさ。そしてヘッドライトウォッシャーやリアワイパーも省略された。室内ではサイドシルプレートやリアのアームレストまで、“走りに直接関係しない”装備が極力取り払われた。代わりにそのスパルタンさを表す証として、STI30周年記念エンブレムや、イメージカラーであるチェリーレッドストライプのフロントグリル(およびリアバンパー)などが与えられたのである。
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