日産DAYZ、超激戦の軽ハイトワゴンに参戦

日産ブランドの強みをキャラクターに

そんなデイズと初めて対面した時に気になったのは、日産が開発初期から関わった成果は、しっかりと表れているのだろうかということ。それは、見てすぐにわかるデザインの完成度やインテリアの質感に、いちばん表れていると感じた。

まずエクステリアでは、ノーマルとハイウェイスターの2種類のデザインが用意されており、さらにオーテックによるカスタムモデルの「デイズ　ライダー」がある。ノーマルからして、存在感のあるフェイス、ボディサイドに伸びるキャラクターラインなど、計算されたフォルムが目を惹く。

そしてエルグランドを筆頭に、もはや日産のミニバンに欠かせない人気シリーズ・ハイウェイスターのデイズ版は、押し出しの強いメッキバーがフロントマスクにギラリ。ノーマルと並べてみると、ホイールのサイズ違いや、明確に先端が高められた専用エンジンフードによって、車幅まで広がったような錯覚を起こすほど、堂々とした佇まいだ。ヘッドランプやバンパーの形状がノーマルとは変わり、サイドスカートなども付いて、スポーティなだけでなくプレミアム感が増している。一家に数台のクルマを必要とするところでは、セレナとデイズなど、ハイウェイスターをサイズ違いで並べる家も増えているとか。こうしたブランディングの上手さは、激戦市場では性能や価格のほかに「買うための動機づけ」が威力を発揮するため、日産の大きな強みといえる。

また、マーチやキューブなどで個性的な色を次々と生み出してきた日産らしく、全8色のボディカラーには新開発のミネラルブルー、レディッシュマルーン、プレミアムパープルの3色が登場。ユーザーの大半を占める女性にとって、「いろんな色が揃っている」ということがまず興味を惹くポイントだから、これも大きなプラス材料だ。