脱ランフラットを望みたいが新型BMW 3シリーズはもう先代には戻れないほど大幅な進化を遂げた
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:小林 俊樹
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ただし乗り心地に関しては、Mスポーツだけに手放しで快適とはいえない。サスペンションの設定が基本的にスポーティな上に、試乗車に装着されていたタイヤはオプションの19インチだったため、バネ下の動きとして不利になる。加えてBMWはランフラットタイヤを標準装着するので、路面の変化が伝わってくる。足回りが引き締まったスポーティな魅力を感じる一方で、段差や継ぎ目での入力は強い。それがどのくらいのレベルかといえば、CクラスのAMGラインよりも確実にハードな印象だ。このためせっかくの新世代アーキテクチャも実力が100%引き出されているとは言い難い。
とはいえシャシーの実力は新世代モデルらしくとても高いことに間違いはない。だから期待できるのは、今後試乗できるだろうMスポーツではない18インチ程度のタイヤを装着した320iだろう。さらにいえば、サスペンションがノーマルかつ18インチの非ランフラットタイヤならば、Cクラスを大きく引き離す乗り心地の良さと、スポーティなハンドリングが両立できるだろう…と想像できるシャシーがそこにはあった。今後加わってくるだろう別グレードの試乗も楽しみだ。
そうしたシャシーだけに、ハンドリングは実に優れたものであり、ここも先代やライバルを大きく引き離す感覚があった。特に軽いのにしっかりと芯のあるハンドルは、操舵フィールは相変わらず素晴らしい精緻さとスッキリ感を両立した上で高い情報伝達性を備えており、確実に他を凌ぐのだ。さらにコーナリングしていくと、これまで以上にカーブを軽やかに駆け抜ける印象。言うならば、これまでは頑張って踏ん張って駆け抜けていたコーナーを、新型は涼しい顔をして余裕で駆け抜けていくような、そんなスッキリとした身のこなしを実現しているハンドリングが印象的で、この辺りでもCクラスやA4を凌駕していた。
実際、シートに座って走らせた時には、これまで以上に室内もボディもワイドになった感覚もあり、トレッド間も幅広になった乗り味を感じさせるのだが、それとは裏腹にハンドリングは先代以上にコンパクトなクルマを走らせているような感覚があり、なおかつボディが実際より軽くなったように感じる感覚もあるのだから不思議だ。
だからエクステリアを見て、大きくなったと感じる人にお伝えしておきたいのは、乗ったら確実にこれまでよりもコンパクトで軽快(に感じる)なハンドリングが実現されている、ということだ。ちなみに全幅はついに1825mmとなったが、これもライバル比ではさほど大きな数字ではなく、1810mmのCクラスと併せてこのクラスではナローな部類に入る。それに実際の取り回しに関しては、大きさを気にするレベルではないので、物理的に車庫に入らないという部分以外では、この全幅に関しては心配も少ないはずだ。
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