脱ランフラットを望みたいが新型BMW 3シリーズはもう先代には戻れないほど大幅な進化を遂げた
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:小林 俊樹
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しかしながら今回、互いのモデルチェンジ年のわずかなズレによって、G20と呼ばれるこの新型3シリーズは、現行Cクラスを古く感じさせるようなタイミングで登場した。事実、現行Cクラスは今後2~3年にフルモデルチェンジはないはずで、その間に3シリーズは様々に新たなバリエーションを加えていくのだから、対比として新しく魅力的に見えるはず。そう考えると、ようやく逆転のチャンスが回ってきたのではないか? とも予測できるのだ。
今回新型3シリーズのデザインは大きな変化をともなって我々の前に提示された。顔つきからボディサイドに至るまで、先代とは全く異なるテイストで、分かりやすいデザインとなった。フロントマスクはこれまでより遥かに押しが強く、かつキドニーグリルが一つのパーツとして表現される、通称「モノキドニー」となった。またヘッドライトなども、レンズに切り欠きを入れてアグレッシブな表情を構築している。加えてフロントから始まりボディサイドへ抜けていくキャラクターラインなども、筋肉質な表現とした。
一方で3シリーズのアイコンともいえる、リアのサイドウインドが駆け上がるホフマイスターキンクは控えめな表現とされた上に、ボディ側にサインドウインドの後端が食い込むようなデザインになった。こうしてエクステリアはあらゆる部分が一新したが、さすがだなと感じるのはサイドからのフォルムはやはりFRのスポーツセダンである3シリーズらしい、いかにも走りが良さそうなフォルムを継承していることだ。
一方でインテリアもこれまで以上に派手さと高質感が増して、CクラスやA4としっかり戦えて、さらに2台を引き離す先進性を備えた内容に大きく進化した。特に印象的なのはトレンドともいえる巨大なフル液晶のメーターパネルで、走行モードによる表示内容の切り替えはもちろん、速度計と回転計の間にナビゲーションマップの表示を可能にするなど、ライバルと比べて見劣りがしないものになった。
さらに上級の7シリーズや5シリーズに採用されるジェスチャーコントロールに加え、音声対話によるアシスタント機能「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」も採用し、一気にクラスの中で最も充実した内容になったといえるだろう。
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