25年上半期にレクサスで1番売れたのは「NX」。「LBX」や「RX」を上回る“人気の理由”が納得だった

レクサス LBX

欧州ライバルにない強みとは

プレミアムミドルSUV市場は、BMW「X3」やメルセデス・ベンツ「GLC」、アウディ「Q5」など、強力なライバルが並ぶ激戦区だ。しかし、NXはその中でも安定した販売を維持し続けている。

それは、単なるスペック競争にとどまらず、日本のユーザーが求める「使いやすさ」「質感」「安心感」という要素を高次元で融合させているからだ。

欧州車が走行性能やブランド力を武器にする一方、NXはそれに加えて「日常との親和性」という武器を持っている。スムーズな電動パワートレーン、信頼性の高いトヨタ系ディーラー網。こうした“実用の強さ”が、日本市場におけるNXの強固な地位を築いている。

以上のことを総合すると、NXがレクサスで最も売れるモデルとなった理由は明快だ。

それは、ユーザーが求める「上質で扱いやすいプレミアムSUV」という理想像に、最も近い答えを提示しているからである。サイズ感、走行性能、燃費、デザイン、安全性、デジタル装備、ブランド体験……そのすべてがバランスよく整えられている。

RXでは大きすぎ、UXでは物足りない……、そんな声に応える絶妙な立ち位置こそが、NXを“最も選ばれるレクサス”へと押し上げた。今後、電動化の波が加速する中でも、このモデルがブランドの中核として支持され続けることは間違いないだろう。

※データ協力：CAR and DRIVER

（終わり）

（写真：レクサス、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ）