新型シャラン海外試乗 黒船レベルの衝撃!?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン
とはいえ以上は理屈。実際乗ってどうかを報告しよう。まずは見た目だが、威圧感はさほどでもない。試乗したミュンヘン郊外の道の太さもあって、サイズ感はあまりない。それ以上に、弟分でもあるゴルフ・トゥーランを含め、今回からプレーンかつシンプルなゴルフVI的スタイリングを纏っており、これ見よがしな豪華さは一切ない。近づいてはじめて「うわっ、結構大きいんだ!」と感じられることだろう。
しかし、クオリティは非常に高い。外装もそうだが、ドアを開けるとドア内張りといいインパネといい、樹脂や金属素材の質感は完璧にゴルフもしくはパサートレベルだ。この手のドイツ車に一時あった商用車っぽさは微塵もなく、床も低く、乗り降りしやすい。これまたさすがはパサートベースという感じ。
シートは全般的に大柄で特別ソフトではないが、ゴルフ用をそのまま大きくしたようで座り心地は上々。特筆すべきは2列目で完全に3人分独立して座れる上に、トゥーランのように背筋を起こすタイプではないからゆったりできる。その上、後ろに行くほど床が高くなるシアターレイアウトだから視界も良く、身長176センチの私が前後に座って足が組めるほどスペースもあって、もしや一番居心地がいいのは2列目かもしれない。
国産ミニバンとのパッケージングの違いを感じるのは3列目以降だ。新型シャランのウリは実はラゲッジ容量で、いわゆるスタンダード状態、つまり7人フル乗車で300リッターあるのは当然、3列目を倒して屋根まで使うと988リッターに広がり、2列目も倒すと最大2430リッターにまで広がる。
しかも今回凄いのはシートを取り外さず、床下収納でフラットな荷室を作り出せることで、それもほとんどがそれぞれ1タッチか2タッチの作業で行える。このシートアレンジメント性能は、VW開発陣が気を遣ったところのようで、盛んにアピールしてきた。
ただし、そこには考え方の違いも見られ、いわゆる3列目は狭くはないが、特別広くもゴージャスでもない。シートそのものは思ったより大柄だし、体育座りを強要するものでもないが、背筋を起こして座らせるもので、ヒザ前も頭上もスペースはさほどない。乗り心地も静かさもリアタイヤの真上だけあって極上とは言い難く、この当たりは国産ミニバンの方が快適だろう。
一方、走りだが、日本上陸予定である150psの1.4リッター直噴ツインチャージャーは試せたが、肝心の6速DSGとの組み合わせではなく、6速MTのみでその真価は正直わからなかった。わかった範囲でいうとさすがの低回転トルクで、出足でエンストするほどではないが、そこからの伸びは若干足りず、エンジンを3000rpm以上回さないと十分なパワーが得られない。
だから燃費はヨーロッパ複合条件でのリッター13km台はとうてい望めず、大人しく走ってリッター10km弱。ここはDSGを使い、賢いシフトチェンジでどのくらい加速と省燃費性能を両立できるか? というところだろう。
走りの質自体はさすがVWというか、一番のアドバンテージだ。まさに背が高くなったパサートという感じで最初からドイツ車らしくしっかりしていつつ、快適なのは当然、静かさもなかなか。以前あった商用車っぽさは微塵もない。中でも特筆すべきは高速性能。ステアリングのダイレクトさこそはないが、高級サルーンのように軽く滑らかで上質感があって、時速200kmレベルでも不安感はまるでない。乗り心地もフラットでとてもいい。
加速は、もちろん1.4リッター車はそれほどでもないが、じっくりアクセルを踏んでいけば時速200km近くまでいき、ゴルフやパサート好きでも納得がいくはずだ。
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