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ランチア・デルタに試乗 これぞイタ車の生きる道

2トーンが似合う希有なクルマ

早速、乗ってみた。まず気づくのはインテリアから感じるぶっちぎりの世界観だ。昔からランチアは秀逸インテリア揃いのイタリア車の中でも、独特のデカダンさというか、大人びたムードを漂わせるので有名だったが、それは健在。というか、これは世界戦略車だからなのか、かえって抑えられているくらいの印象だ。

私が最初に乗ったのは最上級グレードたる「プラティーノ」で、黒とベージュの大胆な2トーンインテリアを採用。特にシートは高級で知られたポルトローナフラウの本革が奢られており、その手触りといい、クールな縦ステッチといい非常にリッチだ。造形自体、その変形サングラスみたいなカタチのメーターパネルや、モニターがインテグレートされたセンターパネルのフォルムなどがいちいち洒落てるし、なんてったって外観同様、色合いがいい。

私は個人的にはこの新生ランチアのポイントは“2トーンカラー”にあると思っていて、今回乗った試乗車は、残念ながら日本には入らない165psの2リッターディーゼルターボ仕様と150psの1.4リッターガソリンターボ仕様で、かたやオールブラック外装、かたやライトブルー&ルーフのみブラックの2トーン外装だったが、後者の方がぶっちぎりにカッコよかった。

そのほか試乗会場にはクリームホワイト&ブラックルーフ外装もあって、これがまたランチアっぽい。ある種、ハッチバック車としては破格のドレッシーさで、これほど夜のパーティに似合うクルマもないだろう。

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