アヴェンタドールに試乗 カーボンボディと新V12
掲載 更新 carview! 文:渡辺 敏史
掲載 更新 carview! 文:渡辺 敏史
アウディの影響といえば、アヴェンタドールにおいてそれをもっとも感じさせるのは内装の仕立てだろう。貼り込まれる革の質感や縫製、部品の合わせ込みなどはさながらR8にでも座っているかのようで、センターコンソールに配されるナビやオーディオの操作系に、まんまMMIのそれが用いられる辺りもそれを象徴的にみせている。しかしながらスイッチ類のデザインは全てアヴェンタドールの言語に沿った専用の意匠。デザインテーマの浸透は、ステアリングに添えられるパドルにまで及ぶ。コンソール中央に配されるスターターボタンは戦闘機のトグルスイッチを模したものだが、その開閉感はダンパーによって調整されるなど、これまでのランボルギーニらしからぬ細かな気遣いもみてとれた。少なくとも、ラフな操作で部品や塗膜を痛めつけてしまいそうな華奢さは、目に付くところから失せている。それだけでもムルシェラゴの時代からすれば、飛躍的な進化といえるだろう。
もちろんエクステリアのデザインや仕上げにも、その進化の痕跡は端々にみてとれる。昨今のランボルギーニは戦闘機のイメージを引き継ぐ、ポリゴン的グラフィックを多用する意匠を個性としているが、アヴェンタドールはその流れを明確化したレヴェンドンとの関連性が非常に強い。言葉を変えればアヴェンタドールの印象的前座のためにレヴェンドンをリリースしたのではと、そう思えるほどだ。が、ごく一握りのレヴェンドンオーナーは恐らくそれに憤慨はしない。むしろ投じた費用を、アヴェンタドールへのお膳立てという名誉の対価と考えるだろう。かようにスーパーカーの世界とは、庶民の感覚では計れないところがある。
試乗した個体は、ユーザー向けとしては日本で初めて納車されたというもの。本来、ディーラーのデモカーを拝借する予定だったが、取材当日にローダーで運ぼうとしたところ、トレッドが広すぎてムルシェラゴが積載可能なそれには載せられなかったという。ちなみにアヴェンタドールの車検証上の全幅は2030mm。それを考えても、アヴェンタドールの搬送はエンツォやカレラGTに対応する大型フラットデッキを要するということだ。
アヴェンタドールが規格外のクルマであることは、乗り込んで眼前に広がる景色からも感じ取れる。着座位置からボンネットが伺えないのは当然とはいえ、キャビンから臨む左右幅はどんなクルマよりも広く感じられ、車輌感覚のつかみどころが見当たらない。思えば幅広のサイドシルをまたいでの乗り込みも、ムルシェラゴより更に面倒になった気がする。外観からして途方もない、その車内もまた経験したことのない世界。運転姿勢そのものは歴然とまともになったとはいえ、慣れるまでの取っつきは決して優しいものではない。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
エンジンの故障で最も酷い症状!! 直すにはエンジンのオーバーホールが必須!?「焼きつき」とは?
最新ブリザックの冬性能はどう? アイスバーンに深雪 過酷な北海道・旭川の一般道で試した ブリヂストンの新スタッドレス「ブリザックWZ-1」の“安心感”とは
「ランクル」より大きい日産「“新”3列最高級SUV」日本導入決定で問合せ“殺到”に! 全長5.3m超えの巨体に「V6TT&4WD」搭載! ユーザーから寄せられた販売店への反響は?
駅舎もプラットフォームもないのに確かに「駅」が存在する! 神奈川にある謎の「JR梶ヶ谷駅」の正体とは?
2026年はこいつを作れ!! 名車ランチア・デルタの1/8ミニカーキットがリアルすぎる!!
リアホイールが丸見えの「片持ちスイングアーム」 どんなメリットがある?
浅草の人気ホテル「リッチモンドホテル浅草」が刷新! “旅慣れた大人”が選ぶ特別な空間へ 北欧デザインと日本の伝統工芸が調和した新客室とは
スズキ『ワゴンR』が全車「カスタムZ」デザインに統一、安全&快適装備充実 価格は143万円から
ENEOSや日本郵船ら4社、船舶向けメタノール燃料供給網を米国で構築へ…共同検討開始
コンパクトでも広さは“ゴルフ級”! 2026年後半発売予定のフォルクスワーゲンの新モデル「ID.ポロ」の印象とは? “らしさ”満点の質実剛健な走りに期待大
9年ぶり全面刷新! マツダ「新型“5人乗り”SUV」に問合せ“殺到”!? 黒が効いてる「精悍フォルム」×全長4.7m級で「ちょうどイイサイズ」! まもなく発売の“最量販”モデル「新型CX-5」販売店に寄せられた「期待の声」とは
テーマは「馬」、MOMOが日本限定ステアリング「JAPAN YEAR モデル」を199本限定で発売
【いまさら聞けない】新車販売の半数以上を占める「ハイブリッド車」。“マイルド”と“ストロング”って何が違う?
【実際どうなの?】「カローラスポーツ」購入者の声…総合4.7点で走りは高評価も、「積載性」は今ひとつ? 新型登場にも期待
トヨタ次期「MR2」は「GR MR2」か「GR MR-S」か…相次ぐ商標出願で復活の噂が一気に加速
【実際どうなの?】新型「ルークス」購入者の声。「かどまる四角がかわいい」とデザイン高評価…それでもやっぱり高い?
【12月17日受注開始へ】新型「RAV4」は“日本向け3%”の超争奪戦か。先代人気を踏まえると転売ヤー参戦で“即完売”も避けられない?
V12のフェラーリをリフトアップしちゃいました。「GTC4ルッソ」ベースのオフロード仕様は“本体別”で約2700万円ナリ
【FXもスティングレーも消滅】スズキ「ワゴンR」が一部改良で“カスタムZ顔”に一本化。安全装備アップの裏でターボモデルはまさかの終了
270万円以上の「デリカミニ“デリマルPKG”」が売れまくり!? 比率8割超えの店も…購入者からは「価格以上の満足度」の声
【2025-2026 日本COTY受賞】点数競技は野暮だが結論は明快。スバル「フォレスター」が“正解”と言い切れる理由を採点表抜きで語る
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!