【間もなく発売】レクサス「GX」に“一足早く”試乗。総合力は「LX」以上…懸念はやはり供給体制
掲載 carview! 文:山本 シンヤ/写真:トヨタ自動車 105
掲載 carview! 文:山本 シンヤ/写真:トヨタ自動車 105
エクステリアはエッジの効いたスクエアフォルムで、ドシっと構えたスタンスの良さが特徴だ。随所に新世代レクサス共通のモチーフも盛り込まれるが、単なる意匠でなく本格オフローダーに必要な機能を伴ったデザインだという。
開発チームは「オフロード走行時に破損をさせないための灯火類の配置、グリルと融合させたプロテクター形状など、全てのデザインに意味を持たせた『機能的スピンドルボディ』を実現させました」と語る。まさにレクサスの品を損なうことなく“ワイルド”と“ゴツさ”を備えたデザインと言える。
フロントオーバーハングが短く凝縮感あるデザインのため写真だとコンパクトに見えるが、実際のボディサイズは全長以外LXとほぼ同じ。先代と比べるとかなりのサイズアップだが、ドアミラー形状の工夫で「ミラー to ミラー」は先代モデルよりも短い上に、見切りのいいボディ形状も相まってリアルな取り回し性はサイズ以上に良い。
インテリアはNX/RXに通じる「TAZUNAコクピット」を踏襲したデザインを採用するが、インパネ上部はフラット形状(クルマの傾きを正確に知るため)、シフト周りに走行系スイッチを集約(確実に操作できるため)、シャッター付きカップホルダーの採用(中の小物をぶちまけないため)、使用頻度の高いスイッチはタッチパネルではなく物理スイッチにする(直感操作を重視)など、エクステリア同様全てに意味があるデザインで、全体的なまとまりの良さはLXを超える。
後席は、トヨタ/レクサスのリアルオフローダー黄金比となるホイールベース2850mmを踏襲しているので、ボディサイズの割には広々スペースとは言えないものの、必要十分な足元スペースは確保されている。ちなみにこのモデルは2列仕様(=5人乗り)だが、海外向けには3列仕様(=6/7人乗り)も用意される。
パワートレインはLX譲りのV6 3.5L直噴ツインターボガソリンエンジン+10速ATを搭載するが、GXに合わせて小型タービン&専用制御の採用によりレスポンス重視の専用特性。
353ps/650Nmのパフォーマンスは2480kgの重量級ボディを軽々走らせる余裕を持つだけでなく、LXよりもターボラグが少ないシームレスなトルク特性と高回転までストレスなく吹け上がる伸びの良さはスポーティ。
ただ、エンジンサウンドはレクサスを考えるとやや主張が大きめで、個人的にはもう少し抑えるもしくは音質を整えたいところだ。
(次のページに続く)
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