アウディA8とA7にレベル3の自動運転は付かない…その本当の理由
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:菊池 貴之
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紆余曲折を経て現在VWグループのラグジュアリー部門を担うアウディ。彼らの使命は世界でメルセデス・ベンツやBMWと伍して販売競争を展開すること。そして市場によっては打ち負かすことだ。どちらかというと保守的なプレミアムブランドの顧客に振り向いてもらうためのプラスαとして、後発のアウディが掲げたキャッチフレーズが「技術による先進」だ。エアロダイナミクスボディやクワトロ(フルタイム4WDシステム)あたりがその具体例として最も有名だ。
そんな、いわゆるギークが喜びそうなブランド構築を続けてきたともいえるアウディにとって、クルマの電動化や自動化は決して後手に回ることが許されない項目だ。電動化については、つい先日サンフランシスコでアウディ初の量産EVとなる「e-Tron」を発表し、いち早く量産EVを品揃えする既存のプレミアムブランド群の一角をなす。そして自動化については、2017年7月に「最初にレベル3の自動運転を実用化させます」と高らかに宣言、次期「A8」に実装することを明らかにした。
レベル3とは「限定領域(この場合の領域とは地理的領域とは限らず、環境、交通状況、速度、時間的条件などを含む)において運転タスクをドライバーではなくシステムが行う」ということだ。アウディが「AIトラフィックジャムパイロット」と称するシステムを用いて実用化すると宣言したレベル3の自動運転とは、中央分離帯のある高速道路を60km/h以下で走行中、同一車線内においてアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を発進から停止にいたるまでシステムが行うというもの。
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