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e-up! でエコラン、クルマの“電化”最前線!

「E-up!」から「e-up!」へ

ニッポン代表なんである。誰がって、このワタクシ。フォルクスワーゲンが8カ国の代表を募って「e-up!」のエコラン大会を開催するにあたって、日本を代表する2名に選ばれたのである。エッヘン! 代表者2名のうち、一人はEVクラブの創設者にして、EV界の重鎮である館内 端さん。当然の人選。では、なぜ、あと一人が私かといえば、よくわからない。想像するに、2009年のフランクフルトショーでE-up!(当時は「E」が大文字だった)をひと目見て以来、話が聞きたい! 試乗したい! とラブコールを送り続けたからじゃないだろうか。なにはともあれ、エコ・モータージャーナリストを自称する身としては、エコとテクノロジーの両方を背負って生まれてきた小さな「e-up!」を愛する気持ちは誰にも負けない(つもり)。

さて、私の個人的な思い入れを披露するのはこのくらいにして、e-up!の本質に目を向けてみよう。そもそも、up!の原型となるコンセプトカーがリアにエンジンを積んで登場したのは、さらに遡ること、2007年のフランクフルトショーだった。ニカッと笑ったような顔立ちはフロントにエンジンがなく、グリルを持たないがゆえであり、RR方式による効率的なパッケージングを実現することで、全長3.5m以下の小柄なボディに大人4人が乗れる空間を実現したのだ。

それから2年後のフランクフルトショーにてフォルクスワーゲン、セアト、シュコダの各ブランドから「up!」の姉妹車としてニュースモール・ファミリーが発表された。それと同時に、前述の「E-up!(当時は大文字の「E」)」のコンセプトも発表されたのだった。

3.2m以下の全長に大人3人と子供1人の合計4人乗車から、市販版では大人4人乗りとなり、全長は3.54mへと"拡大"したが、それでも小さい。最高速135km/hと0-100km/h加速が11.3秒という動力性能は、市販版では最高速130km/h、0-100km/h加速が12.4秒へと制限された。リチウムイオン電池の容量が18.7kWhとほとんど変わらないのに、巡行距離が130kmから160km(EUモード)に伸びているのは、電池性能が向上し、制御のノウハウも蓄積された結果だ。

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