紳士か猛獣か、XKR-Sジャガー頂点モデル考
掲載 更新 carview! 文:佐藤 久実/写真:菊池 貴之
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「ジャガー」は、イギリスのトラディッショナルなブランドというイメージをもっている人も多いだろう。良く言えば“伝統を重んじる”。一方でコンサバティブというか、旧態依然とした“古臭い”イメージを抱いている人もいるかもしれない。しかし、昔から、「革新的」なブランドでもあったのだ。それはジャガーの歴史をひもとけば一目瞭然だ。デザインしかり。さらに、レースで活躍した数々の名車たちの存在。技術的にも革新的でなければ、レースで成績を残すことはできない。
そして、今でこそラクジュアリーなブランドイメージだが、ジャガーは「スポーツカーメーカー」であることも再認識できる。
そんな「伝統」と「革新」を歴史的背景にもつジャガーの現在のスポーツカーモデルがXKシリーズだが、今年、新たにトップエンドモデルが導入された。「XKR-S」だ。ジャガーのスポーツカーで初めて最高速300Km/hを果たしたモデルである。
スポーツカーでありながら流麗なフォルム纏うXKシリーズは、どちらかといえばエレガントかつラクジュアリーな印象が強い。一方、基本デザインは同じながら、空力性能の向上を図り、スポイラーやディフューザーなどディテールの設計変更が施されたXKR-Sは、「スパルタン」な印象で、一見して「似て非なるもの」である雰囲気が漂う。今回、宮崎でXKRとともに、そのパフォーマンスを試した。
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