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ルノー コレオスに試乗 日&仏のイイとこ取り!

フランス車=難解、は誤解である

一部のクルマ好きはけっこう勘違いしていて、フランス車と言えば単純に「マニアック」、あるいは「難解」と連想したりするが、実は全くの逆で、私はときおりその誤解に怒りを覚えたりする(笑)。

なぜなら見ようによってはこれほどフツーでマジメなクルマも無く、毎日乗る人のことをよーく考えているからだ。特に乗り心地やシートの良さはハンパじゃなく、平均的に見れば間違いなく日本車より上。だから繊細で身体の線が細い我々に向いてるし、もっと一般に広まるべき。事実、一度フランス車に乗ってどっぷりとハマる日本人もいるのだ。

とはいえ現実的にはまだまだ少ない。なぜか? コージ的に推察すると要因はフランス車があまりに本質主義的で、ミーハー心を介さないところにある。作り手の発想がアカデミック過ぎる上、IQとプライドが高過ぎるのだ。要するにフランス映画がリアル過ぎて、マンガチックなハリウッド映画に比べて分かりにくいようなもの。品が良すぎて下品さ、ガキっぽさが足りないのだ。

だからボディデザインにムダな流行り廃りをほとんど取り入れないし、ギミック満載のハイテクや余計なパワーも安易に使わない。良い例が昔のシトロエンで、デザインはほとんど走るアートだしテクノロジーは唯我独尊、しかも信頼性が先進性に追いついてなかったからやたら壊れたという(笑)。

でも大衆とは、そんなものじゃない。ムダと知りつつ大仰なハマーのデザインに心躍らせ、ドイツ車のエバリ具合や12気筒エンジンの重厚感に大満足し、日本車の詳細なナビゲーションと壊れにくさに感心する。悪いが私も含めて大衆はバカで、幼稚で、移り気なのだ。

というわけでこのグローバル化の時代、フランス車も一部プジョーのように分かりやすく魅力的なラインナップを揃えてきたし、ルノーも日産とのアライアンスからはや10年、本当の意味で仏と日のアイデアと技術を結集した、世界的プロダクトを出してきた。

それが今回紹介するミディアムSUVのコレオスであり、ある意味ルノー日産の初めての“いいとこ取り孝行息子”とも言える。フランス車のアカデミック系フツー車戦略も遂に新時代に突入ってわけだ。

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