ルノー コレオスに試乗 日&仏のイイとこ取り!
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:中野 英幸
というわけでエクステリアデザインだが相変わらずフランス車的で本質重視だ。
サイズは全長4525×全長1855×全長1710mmとホンダ CR-Vとほぼ同等で、幅こそ広いがハマー的なムダなデカさは一切ない。フォルムも美しさ優先で、4WDであることやワイルドさを強調したマッチョなフェンダーや曲線はなく、あくまでも優美かつプレーン。
事実、デザイナーはフランス人だし、ある意味、ハッチバックのルーテシアを太らせたようなフォルム。威圧感はないが、その分、当たっても痛そうじゃないし、人に優しい。
インテリアも同様で、この手のSUVというと直線基調のジープっぽいものか、スポーツカー的にメーターを強調したものが多いが、どちらでもない。操作系にしろ、メーターにしろ、あるべき物があるべきところにバランス良く配置され、曲線基調で非常に美しい。乗ってるとSUVであることを忘れちゃいそうだ。
さらに見逃せないのが視界の良さ。SUVと言うと、背の高さから単純に視界は良好と思われがちだが、ボンネットが高かったり角張ってたりで意外と狭かったりする。
ところがコレオスはドライバーの上下視角が36.3度と良好な上、ななめ後方視界も27.5度と悪くない。それと身長176cmの私がフロントシートに座ったまま、ヒザを伸ばすと足が地面になんとか付く。低床というほどではないが、非常に乗用車的。
その上本格4WDに求められる悪路での進入&脱出角度、アプローチ&デパーチャーアングルは平均以上。つまり、非常に効率的かつ頭の良いデザイン&パッケージングなのだ。
さらに凄いのが衝突安全性で、冒頭でも触れたがコレオスは企画・デザイン・ 販売・生産はルノーが担当するが、エンジニアリングは日産。要するに技術は日産なのだ。
よってボディのプラットフォームは日産 エクストレイルやデュアリスと基本的には共通で、パワートレインも日産製。ところが、要所要所はルノーが改良しており、ボディはかなりの部分が新設計で、6エアバッグということもあり衝突安全テストのユーロNCAPでは最高の5スターを獲得。これはデュアリスより優秀だ。
そのほか高級車にしか使わない5層構造のフロントウインドウやリアタイヤハウス回りに遮音材を多用することにより、静粛性も完全にひとクラス上。
つくづくマジメ、つくづく質重視のSUVなのである。
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