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日本発表直前の「e-tron GT」に一足先に試乗した。アウディの考える電気自動車スポーツカーの出来栄えとは?

タイカンと共通点も多いがアウディらしさも押し出す

日本発表(4月6日)が迫るアウディの3番目の電気自動車「e-tron GT(イートロンGT)」の試乗会が北ドイツの港町ハンブルグで開際された。e-tron GTは「ポルシェ タイカン」と同じEVプラットフォームの「J1」を共有し、800Vのエレクトリックアーキテクチャーも備わる。

ボディサイズはタイカンが全長4964×全幅1966×全高1378mm、ホイールベース2900mmであるのに対し、e-tron GTは4989×1964×1413mm、ホイールベース2900mmとわずかに長く(25mm)、高く(35mm)なっている。また、タイヤサイズは最大でフロントが255/35R21、リヤが285/30R21である。

ぶ厚い晩冬の雲に覆われた港町にたたずむe-tron GTは、タイカンがシンプルで滑らかなサーフェスに包まれているのに対して、明確なエッジをもつ面で構成されている。特に前後のフェンダーは初代「クワトロ」を思わせるようにワイドに張り出し、4WDであることを強調する。

ボンネットは前縁から凹面になっているが、これは空力向上が目的と説明される。要するに外観デザインからすでにアウディらしさを押し出しているのだ。ただし、高くなった分だけ空力性能(Cd=0.24)はタイカン(Cd=0.22)に劣る。

キャビンもアウディワールドで、ドライバー正面のバーチャルディスプレイ、棚状にカーブを描くダッシュボード中央の10.1インチのタッチパネル、レザーとアルミとカーボンの加飾が精緻な空間をつくっている。最大で18通りのアジャストが可能な、掛け心地もサポート性能も素晴らしいシートもGTにふさわしい。

タイカンと比べると頭上には3.5cmの余裕があり、長距離移動のコンフォート性能ではe-tron GTに分がある。トランクルームはフロントに81リッター、リヤに405リッターの容量が確保されている。

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