ボルボV60最速レポ、スポーツワゴンの実力！

走りはセダンと同等レベル

ワゴンボディでありながら、V60の走りはセダンボディのS60ばりとなる。というか、パワートレーンもそうだし、シャシーのセッティングも同じなので、同等といっても過言ではない。コーナーワークでも後ろに空間を背負っている印象はなく、振り返ってあらためてワゴンボディであることに気付かされるほどだ。要するに、リアのバルクヘッドが無くともボディ剛性はきちんと取れているということになる。

では、1.6リッター直4ターボへ話を移そう。実は走り出してから試乗を終えるまで、ずっと驚かされたのがこのエンジンだった。とにかく「これで1.6リッター？」というくらい走るのだ。イメージ的には2.0～2.2リッターの自然吸気エンジンといったところだろう。しかも、データを見て納得したのだが、最大トルクを1600回転から発生させる。これにより出だしの加速は余裕で、さらに高速域では高いギアでのアクセルワークも楽しめる。

もちろん、こうしたエンジンの美味しい特性を引き出せるのは、デュアルクラッチとの相性も関係する。このゲトラグ社製ギアボックスは、反応がよくスポーティな走りに適している。また足回りも304psの3リッター直6ターボを許容するだけあって、余裕の懐で安定した走りを見せる。攻めようと思えばかなり攻められるセッティングだ。新世代ボルボは走りが違う。

さらにV60は実用燃費もいいばかりか、グリーン税制による減税対象車にもなる。取得税＆重量税の50％オフはかなり魅力的なボーナスとなるだろう。