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第三のボルボV40、クロスカントリーに速攻試乗

好調V40に追加された“オールロードビークル”

ボルボが常にボルボらしいのは、触れた瞬間から不思議と感じられる“温もり”があるからだと、僕はずっとそう思っている。例えばドイツのプロダクトは、どれも非常に完成度が高いけれど、一方で隙がない完璧さが常に漂うから、どこか機械の冷たさが残る。それに対してボルボのプロダクトは、ドイツ車ほど完璧さを漂わせないからか、いつも機械とは思えない暖かな感触を覚える。

まぁ、そうしたことは確実に僕の思い込みに違いないだろう。が、それでも実際にボルボに試乗すると、ドイツのそれとは明らかに一線を画すフィーリングがあるのも事実で、今回の新型V40クロスカントリーもその例に漏れない“ボルボ味”の濃厚な1台だった。

そんなボルボ味を記す前に、まずはV40シリーズの話を少し。既に日本で発売されて好評を得ているV40。理由はやはり価格と安全装備で、260万円というスターティングプライスは強いインパクトを持って購入意欲を刺激した。そんなV40は当初から3つのバリエーションが構想されており、つい先日V40のスポーツバージョンとでもいうべき「Rデザイン」が追加されたばかりだ。そうして今回、3番目のモデルとして加わったのがこの「クロスカントリー」。その名前からも判るように、トレンドともいえるオールロード系ビークルである。

ちなみにボルボのプロダクトでは、SUVを「XC」と呼んでいる。そもそもXCの起源はワゴンのV70の車高を上げたモデルにあった。では、なぜこのV40は「XC40」を名乗らないのか? エンジニアのエイブラハムソンさん曰く、「ユーザーに判りやすいものであるために、今後はSUVをXCと呼び、今回のようなモデルはクロスカントリーと呼ぶようにしました。XCはオフロードも走れるSUV、クロスカントリーはオールロードビークル、という位置づけになります。もしも今後V40ベースのSUVが出たら、XC40を名乗るでしょう」と説明してくれたのだった。

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