アウディTTRS、ドライビングマシンの実力は?
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
さらに驚くべきは抜群の安定感。その安定感を生み出している源こそ、アウディが実に30年にわたって進化・熟成を進めてきたクワトロ(フルタイム4WD)の効果だろう。通常のクルマは適度に足回りを強化して車体の安定性を高める手法を取るが、TT RSでは4つのタイヤを走行シーンに合わせて的確に駆動させるクワトロシステムが安定性を底上げしてくれる。このクワトロの熟成度は当然ながら一朝一夕で得られるものではなく、他の追随を許さないアウディならではの価値といえる。
その特性はアウディのクワトロモデルに共通するものだが、TT RSでは空力性能を向上させることで、さらにその先にあるクワトロの可能性を見せてくれた。と言うのも、クワトロの要は、4つのタイヤをどれだけ効果的に路面に接地させ続けられるかにあるから。足回りをしなやかに味付けするのは、快適性はもちろん実はクワトロの効きも向上させるという相乗効果があるのだ。
だからこそ、積極的に足をしなやかにしていけるわけだが、一つだけ問題がある。それが、足回りをしなやかにするほどに、高速域では路面などのうねりを受けて多少クルマの上下動が出ること。これはタイヤの接地荷重も変化させるので、できることなら避けたい動き。
そこでTT RSに施されたのが“あの”存在感を高めている見た目である。フロントバンパー下側に付いたアンダーデフューザーやリヤウイング、さらにはリヤディフューザーを含め、あれらは見た目の迫力だけを求めた飾りではない。むしろ空力性能を煮詰めた結果、表面化してしまった性能の一部だということ。この空力性能があるお陰で、しなやかな足でも高速走行時のフワフワ感を抑え、クワトロの効果を絶えず最大限活用できるので、TT RSは格別快適性も高いレベルで得られるのだ。
ちなみにドイツで乗った限り、200km/h近い速度になると流れる空気の力で車高が落ちるような感覚もあり、その際の安心感は格別で、まさに速度を上げるほどに安定するかのような特性を持っていたのを覚えている。誰が乗ってもその人の走るペースに応じた最大限の安定性や安心感を与える、これこそアウディがクワトロにこだわり続けている根幹の要素ではないかと感じたのだ。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
マツダの新型SUV『CX-70』、ターボ+ハイブリッド搭載…メキシコ市場に導入へ
やっぱりいまはコーティング! ワックスのツヤが最高! クルマの「ワックスvsコーティング」論争を考える
SC4度出動の荒れたレースをレオンが逃げ切り優勝|F3イモラスプリントレース
超人気クロカン四駆! トヨタ新型「ランクル250」フルオプションで買うと「いくら」!? “1000万円以内”で買えるけど「しばらく買えない」理由とは
アバルト「F595C 2ndエディション」登場! 165馬力のホットハッチ・オープンモデルは限定90台
「乗り物マニア」をターゲットに…はとバス、多摩モノレールと京王電鉄と連携した特別見学ツアーを発表
自動車事故経験者が役に立ったと思う補償、3位弁護士特約、2位対物賠償、1位は?
トライアル世界選手権出場のトニー・ボウら3選手が苗木を植樹/モビリティリゾートもてぎ
ボルグワーナー、クリーンモビリティ技術を展示…人とくるまのテクノロジー展 2024
スズキがインドで新型スイフトを発売。パワートレインには新たなZシリーズエンジンを採用
フェラーリ、アップデートの狙いを説明。パフォーマンスの偏りを減らし、ドライバーに自信与えるマシンへ|エミリア・ロマーニャGP
渋谷で何があった…警視庁で初検挙! クルマが跳ねる「ホッピング走行」が問題に!? どんな行為なのか
三菱の軽EV「eKクロス EV」一部改良。グリーンやライラックのお洒落系カラーも登場。価格上昇は控えめ
「ランドクルーザー250」のおすすめグレードとは? 長く乗りたい人は“ナビ選び”に注意!?
コンパクトSUV「キックス」が仕様向上 日産創立90周年記念モデルは装備が充実!
【禁断のアウトドアミニバン比較】新型フリードクロスターとデリカD:5を比べたら、意外と悩ましい結果に…
アウトドアでも人気の日産「キャラバン」が改良 アースカラーな2つの新色も追加!
日産「エクストレイル」仕様向上! 日産90周年記念車も同時に登場、アクセントは「カッパー」
アメリカでハイブリッド勢が大躍進。EV神話のメッキがはがれて…この後どうなる?
新型「ゴルフGTI」欧州発売。大幅改良で魅力アップも…円安で驚愕の700万円超えもあり得る?
超人気モデルの納期「ウン年待ち」は今どうなってる? ランクル、アルヴェル、ジムニー最新事情