Eクラスクーペの存在は 高級車の意味を覆す!?
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:菊池 貴之
クーペは本来、とても強いパーソナル性をもった存在だ。定員こそ4名とは言え、重視しているのが前席のふたりであることは明らか。そういう意味ではクルマで味わい得るラグジュアリーの極みと言うこともできるだろう。
しかしE250CGIブルーエフィシェンシー・クーペは、そこにエコという極めつけの社会性を取り込んで融合させている。従来なら、まるで正反対の概念だと思われても仕方がなかった要素の融合である。これは面白い。
いや、本当は違うのだ。パーソナルな、あるいはラグジュアリーな存在だからこそ、特に今の時代にはそうした面が更に強く求められている。そう言うべきだろう。よくよく考えてみれば、クルマにパーソナル性を求めるユーザーほど、社会性というものに敏感であるに違いないからだ。
E250CGIブルーエフィシェンシー・クーペに乗ることは、つまりは今の時代の空気に乗ることでもあるのかもしれない。そこにあるのは今の時代に相応しいラグジュアリー性。自動車を生み出したブランドが送り出す、自動車が体現し得る新しい価値が、そこには宿っている。
降りたあと、つい振り返りたくなるのは美しいフォルムだけが理由ではない。上質なインテリアに囲まれたラグジュアリーな時間の中で堪能した、今まで味わったことの無い充足感が、何とも心地良い余韻を残すからである。
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