Sクラスハイブリッド走る 東京・箱根・真鶴・横浜
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:菊池 貴之、メルセデス・ベンツ日本
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:菊池 貴之、メルセデス・ベンツ日本
サスペンションやステアリングのフィーリングが良くなったことが印象的で、ハイブリッドのことはなかなか記憶に残らない。午前中の都内の燃費は7km/L前後。首都高速を平均速度40km/h前後で流れていくと燃費は9km/Lくらいに伸びる。東名高速を100km/hで巡航すると11km/Lに燃費が向上する。
ちょうどEクラスのディーゼル車に近い燃費がガソリンエンジンのSクラスで達成できている。しかし同じ燃料消費ではディーゼルは10%ほどCO2を多く排出してしまう。燃料に入っているカーボンの量が異なるからだ。往路は高速道路主体で走り、燃費は11km/L前後。復路はほとんど一般道路を走り10km/L前後のデータとなった。普通の温和しいドライブでもカタログ数値の燃費で走ることができるのはありがたい。往復でリッター15km/hで走った強者もいたそうだ。
S400ハイブリッドはレクサスLS600hの良きライバルとなることは間違いない。メルセデスもエコカー減税の対象車なのだが、カタログ燃費で現実的に走れるということは重要である。
余談だが、ポルシェ本社が支援する自動車研究を対象とした世界で最も権威のある賞のひとつ「フェルディナンド・ポルシェ博士賞」がウィーン工科大学から2名のS400ハイブリッドの開発者に授与された。初めて量産型のハイブリッドカーに搭載可能なリチウムイオンバッテリーを開発し今後の自動車に幅広く応用する道を開いたことが授賞理由。ポルシェとメルセデスはドイツにおいてライバル関係であるが、お互いの技術には尊敬し合う懐の深さに感動した。日本のトヨタとホンダは次元の低いハイブリッドの技術論争をしているというのに。
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