Fタイプ試乗。強烈なジャガースポーツ新境地
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
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ジャガーの考えるスポーツカーとはかくも猛々しいものだったのか・・・。Fタイプに乗り、目から鱗が落ちた。そこには、僕がイメージするジャガーとはまるで異なる世界観が展開されていた。全長4470mm、全幅1925mmという極端にスクエアなディメンション、引き締まった足回り、強烈な動力性能、魂を揺さぶるサウンド。ジャガーはジェントルマンのブランドだなんていうしたり顔の説明は、Fタイプを前にすると説得力を完全に失う。Fタイプに鞭を入れたときに訪れる世界はジェントルとは対局にある。誤解を恐れずにいうなら、フェラーリと比べてもいいぐらいの刺激性があるのだ。
もちろん、僕だってジャガーに対するイメージを伝聞だけで理解していたわけじゃない。25年前から数多くのジャガーをテストドライブしてきたし、その中にはXKやXKR、XKR-Sといったハイパフォーマンススポーツも含まれていた。現行XF以降、ジャガーが急速にモダニズムとスポーティネスを訴求するブランドへと舵を切り始めたことも理解している。ジャガーというブランドが、かつてルマン24時間レースを中心とするモータースポーツで輝かしい成功を収めてきたことも重々承知しているつもりだ。
だから、そんななかオールアルミ製ボディに身を纏って登場するFタイプが、硬派なスポーツカーになるだろうことはある程度予想はしていた。しかし、Fタイプはそんな僕の予想をいい意味で裏切る、極上のパフォーマンスと刺激性を備えた一球入魂のスーパースポーツカーに仕上がっていたのである。
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