“走りのクルマ＝FR”という常識への痛快なカウンター。新型「プレリュード」がFF＋ハイブリッドで挑む“令和版スポーツクーペ”の真価とは

新型プレリュード

新型「プレリュード」は“ハイブリッドスポーツ”として復活

そんな時代に、ホンダはあえて2ドアクーペというニッチな市場に挑み、伝統の「プレリュード」を復活させました。

かつてのプレリュードは、FFながらスポーティな走りを追求し、若者のライフスタイルを象徴する「デートカー」として人気を集めたモデルです。新型ではそのDNAを受け継ぎながらも、モダンなデザインとハイブリッドパワートレーンを組み合わせ、走りと環境性能を両立する新世代スポーツへと生まれ変わりました。

足回りには「シビック タイプR」と共通のシャシー技術を採用。フロントサスペンションは“デュアルアクシス・ストラット”を採用しつつ、専用セッティングによりしなやかで快適な乗り味を実現しています。シャープなハンドリングと高い路面追従性が両立されている点は、FFスポーツとしての見どころでしょう。

搭載されるパワーユニットは、2.0L自然吸気エンジンと2モーター式ハイブリッドシステム「e:HEV」。すでに「アコード」「シビック」「ZR-V」などに採用されている実績あるユニットで、トルクの厚みや静粛性、燃費性能に定評があります。

さらにプレリュードでは、新制御モード「S＋シフト」を初搭載。「S」は“シンクロ（Synchro）”の頭文字で、ドライバーとの一体感を意味します。

加減速時にエンジン回転数を意図的に制御し、まるでMT車のようなシフトアップ／ダウンフィールを再現。また、パドル操作とブリッピング音を同調させるなど、「アクティブサウンドコントロールシステム（ASC）」がエンジンサウンドを演出し、ドライバーの高揚感を引き立てます。