新型プレミオ/アリオン、5ナンバーセダンの“延命”は社会的意義がある
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一
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プレミオ/アリオンの装備内容やパッケージ上の数字だけを見ると、客観的にはカローラと大差はない。よって、このクルマにリアルな興味をもっていない人は「延命なんぞ無意味」としか思えないかもしれない。
だが、プレミオ/アリオンの唯一無二の存在意義は「5ナンバーサイズにして、カローラより高級なセダン」という点にある。“自分が乗るべきはセダン”という確固たる美意識をおもちで、自宅駐車場などの都合から5ナンバー以外に選択肢がない……。そんな需要がいまだに少なからず残っていることは、このクルマの根強い売れ方からも分かる。
そんな人たちのプライドは、カローラでは満たされない。また、このクルマではパトカーや(主に中間管理職が乗る)営業車などの法人需要も無視できないが、その場合も「カローラより格上で、それなりに高性能」であることが条件となる。
実際、プレミオ/アリオンでもリアシートの座り心地などはカローラより明確な上級感がある演出は見事だ。こういうお得意客の琴線をつく商品づくりは、トヨタの十八番である。
この期におよんで(失礼)、2.0リッター、1.8リッター、1.5リッターという3つのエンジン全機種が継続される点も象徴的だ。2.0リッターの販売比率はプレミオ/アリオン全体の10%を下回るそうだが、かといって5%よりはずっと高い。「5ナンバーで、できるだけ高級なクルマがほしい」という、つつましやかな日本的価値観は、いまだに存在するのだ。
走りやパッケージは相変わらずでも、既存ユーザーがあらためてクルマを買い替えるキッカケとなり、同時にセーフティセンスCを提供することで、世のウッカリ事故が1件でも減ることになれば、今回のマイチェンは意味がある……と、このクルマにどうにも好意的な気分になってしまうのは、私もトシをとってきたからかもしれない。
いずれにしても、日産シルフィが中国市場主体の3ナンバーとなった今、このクラスの需要層はほかに行き場を失っている。今回のプレミオ/アリオンの延命は、ある意味で社会的責務でもあったりして?
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