SL63 AMG×清水和夫 アドレナリンと子守唄?
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:メルセデス・ベンツ日本
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:メルセデス・ベンツ日本
エンジンにこだわるAMGにとって、傑作は旧63エンジンではなかったか。開発したエンジニアも排気量6.2リッターの自然吸気V8へ愛着を感じている様子だった。しかし「燃費とパフォーマンスを両立させなさい!」と命じられれば、ダウンサイジングターボが最良の近道だ。あのバイエルンのエンジンを得意とする自動車メーカーでさえ、自然吸気の直6を廃止し、過給したり、ダウンサイジングしたりと燃費性能向上に余念がない。
欧州メーカーを取り巻く環境問題はAMGとて例外ではない。AMGは自発的に2015年までに1km走行したときのCO2平均排出量を200g/km以下にしたいと考えている。この数値はAMG車の平均燃費がリッター12kmということを意味する、実に高い目標値だ。
こうした社会的な環境が歴史に残る6.2リッターV8エンジンを諦めても、ダウンサイジングターボを選んだ理由だ。メルセデス本家も5.5リッターの自然吸気のV8を4.6リッターのV8ターボにダウンサイジングしている。そこでAMGは本家と共同でV8のターボシステムを開発した。4.6リッターも5.5リッターもむしろAMGのエキスパートが開発を主導した。
技術的な特徴はピエゾインジェクターを使うスプレイガイド式の直噴とツインターボである。さらに90度に開いたVバンクの中に水冷式インタークラ-をすっぽりと収めたコンパクトなターボエンジンも実現した。オールアルミのクランクケースや可変カムシャフト機構、ECOスタートストップ機能も追加し、パフォーマンスとエコ性能を両立させている。
その結果、車幅が狭いCクラスから古いプラットフォームのGクラスまで搭載可能なコンパクトなターボ化された新しい63エンジンが搭載できるのである。
余談だが自然吸気のV8にどうしても乗りたいなら、メルセデスSLS AMGだけが期待に応えてくれる。このV8エンジンはレースチューンされているがトルクがターボよりも小さいためにツインクラッチのDCTが付く。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
まるでリアルRPG!? 目指せ鈴鹿8耐優勝! レーシングライダー石塚健が新チーム立ち上げを発表
デジタル装備が進化、走行性能もアップ!フリークも納得した新型「ゴルフ8.5 GTI」の高い実力
【MotoGP】ホンダは思ったより大丈夫? アプリリアから加入のアルベシアーノ「革命は必要ない」
「これが普段使い!?」メルセデスAMG A35が“異次元”サウンドマシンに進化 Pro Shop インストール・レビュー by レジェーラ 後編
スーパーフォーミュラの改革は話題づくりだけじゃない。さらなる発展に不可欠な“制度整備”……ハンドボールリーグ元事務局長が荒地を耕す
スバル新型「S210」登場! 計算された“300馬力”の意図は? めちゃ速いのに室内が超快適なワケとは? 「“スゴい”スポーツセダン」についてSTI本部長に聞いてみた!
今や“シールドあり”が主流!? 「オフロードヘルメット」とは?
タナク、2.5秒差の3番手から虎視眈々「明日を楽しみにしている」/WRCスウェーデン デイ2コメント
ランチア「ストラトス」やアウディ「クワトロ」など貴重なラリーカーが富士を逆走!「トヨタ7」のエンジンにも火が入りました
Genbの『ハイエース』用ブレーキパッドが進化、同乗者や積載物にも優しい自然なフィーリング実現
【あなたはどっち?】クルマの購入は計画的に! 買うなら「ローン」か「一括」か問題を考える
クルマ好き男性にそっと教えてあげたい。同乗女性からの“格付け”をガタ落ちさせる「ヤバい仕草」4選
【すでに販売枠終了の噂】新型「GRカローラ」日本初公開。台数制限ナシでもまた買えないのか…?
【アルヴェルオーナー必見】「レグノ」の新作「タイプRV」は、後席の快適性爆上がり+運転も楽しめるタイヤだった
【高性能なだけではダメ?】新型GRカローラが先輩GRヤリスを超える“伝説の名車”に育つ鍵はナラティブ(物語)にあり
【今さら聞けない】車好きが得意げに語る「FF・FR」って何ソレ? 雪道で四駆が強い理由も解説
GRスープラ“最終仕様”日本初公開に「カッコいい」「生産終了が惜しい」の声…300台限定で今春投入
【本当はどうなの?】再々販「ランクル70」オーナー評価…燃費、盗難など「不便」は当り前。MT待望論も
【BEV戦略は撤回】ボルボの頂点「XC90」が末期でも大幅改良の背景。BEVより注目度も高そう
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!