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新型ジャガーXJ、新しい時代への大胆な船出

“ゆるさ”も“威圧感”もない

ニューXJを初めて目の当たりにしたときは、個人的にはすぐには受け入れられなかった。が、見れば見るほど印象的になるのはまさにデザインの妙といえる。となると、その走りへの期待値も自ずと大きくなるが、乗り味も期待値以上であった。高級サルーンとしての優雅さと、スポーティさの融合が絶妙である。剛性・強度の上がったアルミボディは、もはや物理的な“ゆるさ”はない。それでいて、角のないしっとりとしたジャガーネスの乗り味は継承されている。

センターコンソールのスイッチでダイナミックモードを選択すると、メーター表示が赤に変わる。そしてシートベルトがキュッと巻き上げられるというスポーツマインドをくすぐる演出も伴う。スロットルレスポンスやサスペンションの設定も変わるが、足元が過剰に締まった感じや硬くなるという印象はない。コーナリング時にボディの動きがしっかりと抑えられているというのが、ダイナミックモードをもっとも実感できる瞬間だった。

ステアリングギヤ比も数値的にはクイックだが、切り始めからナーバスな動きはなく、ステアフィールから操舵力、そしてボディの動きからタイヤの当たりまで、穏やかな統一感のある感覚でドライブできる。思い通りに動いてくれるスポーティさがありながら、ドライバーに対して威圧的な印象は皆無で、あくまでも高級サルーンの乗り味を失うことはない。

NAモデルのスタンダードとロングホイールベース、そしてスーパーチャージャー搭載の最上級モデル「スーパースポーツ」に試乗したが、どれも一貫した性格である。NAの方がよりしっとりとしていてジャガーらしいが、スーパースポーツも500馬力オーバーのハイパワーエンジンを搭載しながら、加速特性、乗り心地ともに角がなく、尖っていないチューニングの妙に感心させられた。

モダンでスポーティなイメージを前面に押し出したXJだが、けっして歴史と伝統を捨てたわけではない。「若い人のクルマを老人に売ることはできるが、老人のクルマを若い人に売ることはできない」とは、ジャガー創設者の言葉。クルマづくりにおいて、哲学を守ることが大事とエンジニア達はいう。伝統を守りつつ、その伝統のひとつである“革新的なチャレンジ”をした新しいXJは、ジャガーの新たな歴史に残る1台となるだろう。

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