新型A4・国内モデル発表 小沢コージが速攻試乗!
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
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さて、肝心の走りであるが、発進してまず気付くのはその乗り心地の良さだ。超低速ではやはりドイツ車らしく、微妙にコツコツと硬めだが、時速40キロあたりを超えると前とは違ったストロークを感じる。路面の大きなウネリに対応してちゃんと足が上下するし、さらにホイールベースの長さも幸いしてるのだろう、不用意に前につんのめったり、後ろが沈み込むような事がない。常にフラット。まさしくひとつ上のクラスの乗り心地だ。
一方、エンジンはやはり1.8リッター直4で1500回転から最大トルクの25.5kg-mキロを出す設定だけあって、日本では多少扱いづらい。もちろん、冷静にアクセルを操作すればその排気量からは想像もできない、滑らかかつラクチンな加速が味わえるのだが、常にダイレクトに繋がっているCVTギアボックスということもあって、乱暴にペダルを踏むと、やや唐突にガツンと出る。特に発進加速が多い日本では、この当たり神経を使う必要があり、運転が上手いヘタがすぐわかってしまうだろうし、自ずと運転が上手くなるだろう。
そして最後に私が気になっていたステアリングフィールである。 これはまさしく劇的に進化したと思う。まだ低速ではパワステが効き過ぎて少々分かりにくい傾向があるが、時速40キロあたりからガツンと手応えを増してその特徴を浮き彫りにする。タイヤが路面をちゃんと捉え、切っている時にはその情報がちゃんとステアリングに伝わり、逆に逃げている時にもそれが伝わる。いわゆるFRのスポーツセダン的テイストが加わっているのである。
それは高速道路に入るとますます顕著になる。真っすぐ走っていて、ちょっとふらつきそうになるとそれを予感させてくれるし、高速コーナリング中はグイッと手応えを増して走る喜びを感じさせてくれる。
欲を言えばまだまだFR系のスポーツセダンに比べて、曖昧な部分が残っているし、若干その重さがわざとらしい部分もある。だが、これならばフランクフルトからミュンヘンまで約400キロ、心置きなくぶっ飛ばせると思うし、全然眠くならない気がする。
というわけで新型アウディA4、一度自分で買ってみてもいいと思う。
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