ハイラックス試乗 ホンモノの実力を現代の若者はしっかり見抜いていた
掲載 更新 carview! 文:小林 秀雄/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:小林 秀雄/写真:篠原 晃一
と、そんな感じで驚愕のオフロード試乗を終えた後、今度は一般道の試乗に繰り出した。「これが世界基準です」と言われても、全長5335mm、全幅1855mmのボディは、やはりデカイ。だが、走り出してすぐ、不思議と車体の幅感覚がつかみやすく、乗り心地も見た目から想像されるようなワイルドさがないことに気がついた。乗り心地の良さに関しては、おそらくフロントに採用されている独立懸架のダブルウィッシュボーンサスペンションが功を奏しているのだろう。たっぷりとしたストロークを備えた本格オフローダーらしく、基本的にはゆったりとした乗り心地に違いないのだが、底の方でシャキッと支えるラダーフレームらしい芯の強さもあるので、運転していてまったく不快にならなかった。ちなみに標準仕様の17インチタイヤの場合はもう少しゆったり感が増すので、好みが分かれるポイントと言えるだろう。
試しにすれ違うのが困難な狭い生活道路も走ってみた。実際に路肩に寄せて対向車が通過するのを待つシーンが何度かあったのだが、高い目線から周囲を見渡すことができるため、道路の状況や対向車との間隔もつかみやすい。唯一の難点と言えば、やはり長さ。特に後退で駐車するときにはテールゲートやバンパーを障害物にぶつけてしまわないか気を遣う。
ディーゼルターボと6速ATの組み合わせは実にスムーズ。信号待ちや常用域での走行中は、さすがにディーゼル特有のガラガラ音が聞こえてくるが、それでも想像していた以上に静かというのが偽らざる印象である。
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