【打倒911】の最新バージョン「メルセデスAMG GT」の“最強”PHEVモデルの乗り味
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 10
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 10
試乗が行われたのはAMGの本社があるシュトゥットガルト郊外のアファルターバッハで、本社前庭に現れたニューモデルのエクステリアデザインは旧型に比べると切れ長のヘッドライトや、リアのコンビネーションを含むボディ全体がよりスムーズになった印象を受ける。
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またインテリアにはボディカラーが各所に配され、デザインも洗練が進んでいる。ドライバーの正面には様々なスイッチがギッシリと並んだステアリングホイール、その先には深いヒサシに囲まれた12.3インチのデジタルインストルメントが置かれ、センターコンソールには11.9インチのタッチパネルが立ち上がっている。
インフォテイメントのOSはもちろん最新のMBUXで、各種のスマホとの連携も可能だ。さらにヘッドアップディスプレイも用意され、これ以上の装備は考えられないほどの充実ぶりで、この辺りがポルシェ911とは大きく異なる点だ。
パワートレーンはF1技術をベースにしたPHEVで、ベースはAMGならではの、一人の組み立てスタッフが最初から最後まで責任をもってくみ上げる4リッターV8ツインターボ(M177)で、最高出力612ps、最大トルク850Nmを発生する。これに組み合わされているハイブリッドシステムはリアアクスルに組み込まれた204psと320Nmを発生する電気モーターで、その結果システム出力は816ps、システムトルクは1490Nmに達する。
9速AMGスピードシフトと4マチックシステムを介して4輪を駆動するAMG GT63S Eパフォーマンスの0-100km/h加速はわずか2.8秒。同社のハイパースポーツカー「AMGワン」(2.9秒)よりも俊敏に加速、最高速度は320km/hでリミッターが介入する。
この性能を実現するのはトランク下に収納されている89kg、容量6.1kWhのリチウムイオン電池で、560個のセルは個別に冷却水で最適温度に保たれ、短時間でキネティックエネルギーを回生、必要に応じて前述の電気モーターを回す。ちなみにEV走行可能距離はわずか13kmに過ぎない。
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