【前年比341%】トヨタ「ライズ」が2025年上半期の一番売れたSUVに…新型でもないのになぜ? 人気の秘密を探った
掲載 carview! 文:koensha 138
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2025年上半期の登録データを見ても、コンパクトSUVカテゴリーで「ライズ」の販売台数4万8269台に並ぶモデルは存在しない。姉妹車のダイハツ「ロッキー」の販売台数8203台(37位)をプラスすれば5万6472台になり、ブッチギリ状態になる。
ライバルのコンパクトSUVの2025年上半期販売台数を見てみよう。
14位:ホンダ「ヴェゼル」3万1782台(前年比72.0%)
22位:ホンダ「WR-V」1万6610台(同157.0%)
36位:スズキ「フロンクス」1万882台(2024年10月発売のためデータなし)
45位:日産「キックス」5563台(同68.0%)
46位:スズキ「クロスビー」5466台(同82.2%)
「WR-V」が前年比157.0%、「フロンクス」はニューモデルということで販売台数を伸ばしているものの、その他のモデルはいずれも前年比割れしており、ライズ&ロッキーには遠く及ばない。
この結果を生んだ要因のひとつは、ライズの値頃感、サイズ感、デザイン性、安全装備、燃費性能のいずれもが過不足なくそろっていることにあると思われる。ユーザーから「これで十分」と思わせる商品としてのパッケージングを実現しているのだ。
さらに重要なのは、「失われた1年」を経てなお、「ライズを待っていた」というユーザーが相当数存在していたという事実である。代替候補の少なさや、ロッキーよりも“トヨタマーク”が付いていることへの信頼性の高さが、購入動機として大きく作用したと考えられる。
そしてなにより、価格と価値のバランスが絶妙な点が挙げられる。
いまやコンパクトSUVはどのモデルも装備が充実し、300万円を軽く超える車種が多い中、ライズはハイブリッドであっても250万円前後に収まる。
実際には180万700円~244万2000円という価格帯で、ここまでの内容を提供している車種は少なく、たとえば「ヴェゼル」の価格帯は264万8800円~377万6300円と、スタート価格がライズの最上級モデルより20万6800円も高いプライスとなっており、ユーザーから見れば“選ばない理由がない”存在となっているのだ。
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