モデルチェンジ間近の完熟ゴルフに試乗。究極の普通が平凡な日常を変えてくれる
掲載 更新 carview! 文:伊藤 梓/写真:編集部
掲載 更新 carview! 文:伊藤 梓/写真:編集部
ゴルフはそろそろモデルチェンジの時期だが、秋頃にディーゼル搭載モデルが追加されるらしい。フォルクスワーゲンのディーゼルは一時期問題があって騒がれたが、今回日本に導入するということは、製品としてもきちんと自信を持って出せるようになったということだろう。余談だが、ディーゼル問題でもっとも影響があった国のひとつが日本だという。フォルクスワーゲンは日本でディーゼルを販売していないにも関わらず、世界的に見ても売り上げがガクンと落ちたらしい。それだけ日本は品質に対して厳しい国なので、モデルチェンジ前にようやく入るディーゼルは、意外に“ゴルフの買い時”モデルになるような気がする。
改めてゴルフに触れてみると、過剰に飾り立てたり、大げさに表現したり、自慢したり、ひけらかすようなところがない。それでいて中身はとてもしっかりしているのが伝わってきて、信頼できる。普段は「普通」を好まない私がゴルフに心を動かされたのは、このクルマと一緒にいれば自分の日々が、たとえそれが平凡な毎日でも愛おしく思えるような気がしたからだ。
いつもときめくような生活も魅力的ではあるけれど、きっとそれが永遠に続くのは難しい。たとえば、日常のひとつひとつを大切にすることができれば、人生を振り返ったときに笑顔になれるのではないだろうか。そんな「普通」をゴルフは与えてくれるような気がした。これまで破天荒な人生を送ってきた私にはそれが何より素敵に思えて、「結婚するならゴルフみたいな人がいいな」と、ついハンコをついてしまったのだった。
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伊藤 梓(いとう あずさ):ライター
クルマ好きが高じて、グラフィックデザイナーという異業種から自動車雑誌の編集者へと転身。2018年からクルマの魅力をより広く伝えるために独立。自動車関連のライターのほか、イラストレーターとしても活動している。
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