復活したホンダ「プレリュード」のライバルは誰？ 600万円クラスの“大人の2ドア”を探してみた

日産 フェアレディZ

日産「フェアレディZ」王道のスポーツカーが放つ存在感

日本のスポーツカー史を語る上で欠かせないのが日産「フェアレディZ」です。

現行型はZ34型をベースに大幅改良されたモデルで、価格は549万7800円から。2人乗りという前提ではありますが、上位グレードは600万円台とプレリュードに近い価格帯です。

搭載される3.0L V6ガソリンツインターボエンジンは最高出力405ps／最大トルク475Nmを発生。6速MTと9速ATを設定し、今では貴重になりつつある「パワフルなエンジンをFRで楽しめるスポーツカー」といえます。車台は先代の延長線上にあるものの、ワイドなスタンスと力強い造形が“Zらしさ”をしっかり主張しています。

実際に走らせると、現代的な洗練さよりも、むしろ旧来のスポーツカー的な荒々しさが顔を出すこともあります。しかし、それを「個性」として受け止められる人にとって、フェアレディZは唯一無二の存在です。アメリカ市場での高い人気も、こうしたキャラクターが支持されている証拠でしょう。

ハイブリッドやBEVなどの電動化が主流になる中で、純ガソリンスポーツカーをこの価格帯で味わえる最後のチャンスでもあります。

プレリュードが“電動で魅せる2ドア”なら、Zは“ピュアエンジンで貫く2ドア”。性格は異なれど、どちらもクーペというジャンルの魅力を改めて感じさせる存在です。