新種のレンジローバー、イヴォークの実力は?
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン
本国では2.2リッターの直4・直噴ターボディーゼルが主力になるが、日本仕様は2リッター直4・直噴ターボ。「6気筒の洗練度と動力性能を4気筒の燃費で実現すること」を狙ったこのエンジンは、実際にフリーランダー2の3.2リッター直6を上回る240ps/340Nmというパワースペックを発生する一方、約20%の燃費低減に成功している。
となると残るは洗練度だが、2本のバランサーシャフトを備えたこのエンジンは、とても洗練されたマナーを示す。回転フィールはスムースだし、入念な車両の遮音対策とあいまってプレミアムカーに相応しい静粛性も備えている。動力性能面では、高いピークパワーもさることながら、ピークトルクを1750~4000rpmという広い範囲で発生するフラットな特性が印象的だった。6速ATは通常走行時には早めのシフトアップを繰り返すマッピングだが、ボンネットフードやルーフにアルミを使うことで重量を約1.7トンに抑えた車体とあいまって、軽快で余裕のある走りを演じてくれる。
4WDシステムはハルデックスカップリングを使ったオンデマンド式。路面状況に応じてトラクションコントロールやスロットル、ATの特性を最適化するテレインレスポンスや、滑りやすい急坂を安心して下れるヒル・ディセント・コントロールなどを装備している。試乗ルートにはかなり本格的なオフロード区間が用意されていたが、ぬかるんだ路面でも後輪へのトルク伝達は素早く、優れた走破性を示してくれた。実際問題として雪道以外ではあまり使う機会はないだろうが、このあたりはレンジローバーらしいコダワリを感じさせる部分だ。
オフロード走行以上に印象的だったのがオンロードでのシュアな走りだ。サスペンションのセッティングはフリーランダー2よりもさらにオンロード重視で、ステアリング操作に対してボディが小気味よく付いてくる。急カーブが連続する山間の道路でももてあますような感覚はなく、むしろ積極的にスポーティなドライビングを楽しむ気になったほど。荒れた路面でタイヤがバタつくのは少々気になったが、最近の多くのSUVがそうであるように、乗用車、それもスポーティな味付けを施した乗用車の文脈で語ることができるフットワークの持ち主である。
最後になったが、エクステリアと同じぐらい気に入ったのがインテリアだ。とくに牛3頭分の革を贅沢に使ったレザー仕様のラグジュアリー度は抜群。単に革をたくさん使っているだけでなく、革そのものの風合いや発色、美しいステッチなど、すべてにイギリスらしいクラフトマンシップを感じる。しかもそれを「古き佳き英国調」ではなく、きわめて現代的な価値観で表現しているのがイヴォークの真骨頂である。日本でのスターティングプライスは500万円前後になりそうだが、だとするとコストパフォーマンスはかなり高い。ランドローバーが「イヴォークはこれまでレンジローバーに関心をもっていなかったお客様にアピールするクルマになるでしょう」とコメントしているように、ひょっとすると、いやかなりの確立でドイツ勢を脅かす存在になりそうだ。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
スズキ初ってマジか!! 新型フロンクスの新アイテム採用のヒミツが衝撃
12月7日(土)京都お東さん広場(東本願寺門前広場)で「京都モビリティ会議」開催(入場無料)
ルーミー/トール受注再開! 現行は2027年まで販売ってどうよ!? 3年も生き延びるってマジか!? ビッグマイチェンは2025年!
全車[EV]化計画を撤回!? ベンツもボルボもEV化減速してるけど…[ホンダ]はどうするん?
ホンダが激カッコいいSUV発表! [アキュラADX]みたいなクルマが日本にも必要だろ!
[車検]費用が増える? 2024年10月より車検での[OBD検査]を本格運用へ
即納って不人気車なの!? なんでそんなに待たなきゃならん!? [納期]にまつわる素朴なギモン
いまさら人には聞けない「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」の違いとは? ブレーキローターの構造と利点についてわかりやすく解説します
ラリージャパン2024開幕直前。豊田スタジアムやサービスパークの雰囲気をお届け/WRC写真日記
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
【SUVだらけでお腹いっぱい】世間に流されず自分らしい車を探し出すための、愛車の「因数分解術」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!