「日本のクルマといえばミニバン」と言われる日が来る? 新型「アルファード/ヴェルファイアPHEV」豪華進化の変遷をひもとく
掲載 更新 carview! 文:小林 和久(株式会社ヘンシュウシャ) 38
掲載 更新 carview! 文:小林 和久(株式会社ヘンシュウシャ) 38
さて、2003年に登場した「アルファードハイブリッド」は、2代目エスティマのハイブリッドがベース。ハイブリッドは重量や前面投影面積のため不利になってしまうミニバンの燃費を良くする確実に有効な手段でした。
ハイブリッドモデルは、その後も2代目アルファードと初代ヴェルファイアの各モデルにラインアップされていきます。そして、2014年には、ひとつ下のサイズと言える「ノア/ヴォクシー」へとハイブリッドが展開されていきます。つまりそれは初代「プリウス」誕生から17年後となったわけです。
そんなトヨタのミニバンハイブリッドの歴史ですが、PHEV登場までには意外な年月を要したように思えます。
というのも、ミニバンはとにかく、その広大なスペースを室内に最大限に使いたいもの。バッテリーの搭載位置が問題となるのは明らかです。
初めてのハイブリッドミニバンである「エスティマハイブリッド」の駆動用Ni-MHバッテリー搭載位置は、なんと左右フロントシートの間、センターコンソール部分に進行方向前後に縦に長手方向を配置し、上下2段積みで搭載されていました。
当時、運転席と助手席の間に200V以上のバッテリーを積んでいるのは、どこか不安を覚えましたね。
もちろん、そのせいでなにかが起きた話は聞いたことがありませんが、HEV用バッテリーでも搭載位置に苦労しているわけで、PHEV用の大容量バッテリーとなるとどこに置いたらいいのやら、さらに困難になるのは必至と想像されます。
今回、PHEVモデルでは、床下にリチウムイオンバッテリーを搭載して、HEVモデルでは駆動用Ni-MHバッテリー搭載位置となる前席下にコンバーターなど補機類が搭載されています。
つまり、最初からHEVとPHEV両方の設定を前提に設計しなければ成立しないわけです。
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