日産キックス試乗 ノートの経験で洗練度を高めたe-POWERドライブ
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 172
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 172
一般道と首都高で試乗した。キックスはe-POWERモデルとして過去最高の洗練度を獲得したと思う。まずエンジンがかかる頻度が低くなった。発進からしばらくは、それ以前にバッテリーに蓄えられた電力でまかないエンジンはかからない。そして全体的にエンジンがかかっている時間が短い。エンジンがかかる機会が少なく、時間が短ければ、静かでスムーズ。EVに近いクルマとなる。
どうやってそれを実現したのか。総電力量(バッテリー容量)は1.5kWhとノートやセレナ用と変わらない。聞けばエネルギーマネージメントを変えたのだという。ノートで初めてe-powerを採用した時点では、長い登り坂などの高負荷時に発電が追いつかず、バッテリーの電力が不十分となってパワー不足を起こすことへの懸念から、なるべく満充電の状態にしておこうと頻繁にエンジンをかけて発電する制御としていた。その後、データが蓄積され、どのくらいの頻度でどのくらいの時間発電すればよいかがわかってきた。それを踏まえ、キックスではある程度バッテリー残量が少なくなるまで発電しない制御とした。
加えて基本のエンジン回転数を2400rpmから2000rpmへと下げたため、その分かかっている間の音と振動が減った。さらに遮音材なども効果的に配置。源流対策と対症療法を同時にやったということ。
ドライバーがアクセルペダルを戻した際に回生ブレーキによる強い減速Gが得られ、そのまま完全停止することもできる、いわゆるワンペダルドライビングも、これまでより自然なフィーリングを得た。ノートやセレナの場合、ペダルを戻した瞬間にグッと強い減速Gが立ち上がり、丁寧に操作したつもりでも乗員が前のめりになることもあった。これまでもドライバーが慣れ、絶妙にペダルを戻せばスムーズな減速を得られるのだが、他のクルマから乗り換えた直後などにやや戸惑うことがあった。それがキックスでは、ペダルを戻した直後の減速の立ち上がりがややマイルドになっていて、スムーズな減速や停止が容易になった。
モーター駆動ならではのワンペダルドライビングは、本当に価値がある。右足の左右の角度を変えてアクセルペダルとブレーキペダルを踏み直す機会が減り、右足をアクセルペダルの上で前後させる動作が中心になると、こんなに楽なものかと感心する。楽なことは横着できるだけでなく疲れにくさに通じ、ひいては安全につながる。キックスにはブレーキホールド機能が備わるため、車両の完全停止後、ブレーキペダルから足を離してもブレーキがホールドされる。運転時間が長くなればなるほど、ありがたみが増す機能だ。
ボディやサスペンションパーツ各部の剛性を高め、ダンパーを大径化し、バンプストップを安価なゴムから高価なウレタンとするなど、競争の激しい日本市場向けにいろいろと手が入れられただけあって、一般道、高速道ともに乗り心地に満足できた。しっかりしたボディによく動くしなやかな足が付いているクルマ特有のいいモノ感あり。価格を考えるとインテリアの質感がギリギリ及第レベルに過ぎないと感じたのだが、それは走りの質感がよかったためにインテリアの質感との間にギャップが生じたからかもしれない。
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