3社共通の背高&後席スライドドア車トール・タンク・ルーミーの完成度
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:望月 浩彦 1
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:望月 浩彦 1
ターボエンジンを積んだ「ルーミー カスタムG-T」に乗り換える。同様にまずはアクセルをひと踏み。明らかにトルクが厚く、エンジン音が高まる前に十分な加速が得られる。停止からの発進よりも、いったん落としたスピードを回復する時に力強く、自然吸気との大きな差を感じる。トルクがあるので毎度高回転を使う必要がないからか、乗員に届くエンジン音も全域で控えめだ。
試乗後に「1リッター直3ターボエンジンはスズキ バレーノやアウディ A1にも載っていて、それらはルーミーよりも若干スペック、特に最大トルクの値が高いですね」と尋ねると、さっきと同じエンジン担当者が「あちらはハイオクですから」と即答。確かにコストにシビアな層が求めるこうしたクルマの場合、ハイオク指定は実際のコスト差はともかく心理面で壁になるはずだ。バレーノやA1はエンジンに大きな負荷をかける欧州市場がメインで、こちらは中低速走行が多い国内専用だからできることでもある。
乗り心地というのは求めればキリがないが、価格に見合ったものは備わっているといえる。トール、ルーミーの安いグレードと軽自動車の高いグレードは価格的に重なるが、軽自動車に対して縦横どの方向の動きもマイルドで、快適性においては明確なアドバンテージがある。ターボのルーミー カスタムは自然吸気のトールに対し1インチ大きい15インチタイヤ&ホイールが装着され、リアスタビライザーが備わっているが、ハンドリングのみならず快適性の面でもターボのほうが好印象だった。予算が許すならターボ車をオススメする。
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