スズキのコンパクトSUV「フロンクス」が販売好調。インド生産でも日本で受け入れられた4つの理由とは？

スズキ フロンクス

日本のユーザーに向けた4WDの設定や充実した先進装備

日本仕様のフロンクスは、1.5L直4エンジン（K15C型）＋モーターアシストによるマイルドハイブリッドシステムを採用し、燃費・動力性能・静粛性のバランスをとっている。

また、特筆すべき点が、国内専用として用意された4WDモデルである。この4WDモデルには、路面状況に合わせて使い分けができるスノー／グリップコントロール／ヒルディセントコントロールの3モードを設定。日本では降雪地域もあり、4WDの需要が存在する。こうした駆動方式の選択肢を持たせたことが実用性を高めている。

加えて、アダプティブクルーズコントロール（ACC）［全車速追従機能・停止保持機能付］や、車線維持支援機能などのADAS、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」を標準装備。安全性を重視する国内ユーザーへのアピール力は高い。

さらに、日本仕様は「電子パーキングブレーキ」「シートヒーター」など、装備面で妥協していない。それでいて、スズキの“コスト意識”を活かした大量生産・効率化の効果があるため、価格対装備比で優位感が出ている。

車両価格は2WDが254万1000円、4WDが273万9000円とリーズナブルで、日本のユーザーは“装備充実＝安心”“価格の妥当性＝納得”を重視する傾向があるため、このバランスが信頼を呼んでいる。