VWの主力EVとなるID.4はティグアンの電動版。306psの高性能モデル「GTX」も計画中?
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 37
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来年の発売開始時のID.4は全て後輪駆動モデルで、搭載される電気モーターは109kW、125kW、129kW、150kWの4種類が用意される。109kWと125kWには52kWh、パワフルな129kWと150kWには77kWhのバッテリーが組み合わされる。77kWhの電池を搭載したモデルのWLTP航続距離は520kmと、通常走行では十分だろう。
その後に追加される4WDモデルは全て77kWh の電池を搭載し、フロントに75kWの電気モーターを追加、合計出力は195kWを発生する。さらに公式には未発表だが、225kW(306ps)の「GTX」も加わる可能性がある。
テストしたのは77kWhの電池と150kWのモーターを搭載したモデルで、暫定発表のダイナミック性能は0-100km/hが8.5秒、最高速度は160km/hだ。コックピットはID.3とほとんど変わらず、スターターボタンを押し、ドライブモードセレクターをワンノッチ回してスタンダードドライブモードで発進する。スタート直後から発生する310Nmの最大トルクは日常使用では十分以上の加速性能をもたらす。ノーマルモードではドライブペダルから足を離しても回生はほとんど感じられず、ブレーキモードでようやく回生ブレーキの存在を感じた。これはBMW 「i3」のワンペダルドライブとは大きく違うチューニングである。
専用コースの中には一般道路やちょっとしたオフロードも用意されていたが、オンロードでは長いホイールベースを活かした快適なセッティングのシャシーによるクルーズが可能、オフロードでは確かなトラクションで力強い走破性を見せてくれた。
このID.4は冒頭に述べた通り、まずドイツを中心とするヨーロッパで予約注文が始まっており、来年からデリバリーが始まるが、日本への輸出も考えられている。価格は未定だが、参考までにドイツでのベースモデルの価格3万7000ユーロ(19%の付加価値税込)を換算すると約450万円で、十分魅力ある存在となるだろう。カリフォルニア州では2035年から内燃機関搭載モデルの販売が禁止されるというので、慌てている日本メーカーには良い刺激となるに違いない。
※取材記者が独自に入手した非公式の情報に基づいている場合があります
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