日産デザイン革命児 新型キューブをベタ誉め
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
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一方、走りは特別ゴージャスだとかスポーティとかではなく、他車と比べて遜色ないレベルにまで引き上げられている。もちろんスポーツハッチやセダンには及ばないがそれでいい。この辺の割り切りは見事だ。
まず走りの味に影響するプラットフォームは基本的に旧型のものを踏襲。無駄にお金をかけずにサスペンションそのほかのレベルアップで対応している。具体的には細部の補強でボディ剛性を上手にアップさせたり、より高精度なショックアブソーバーを採用することにより、滑らかでフラット感のある乗り心地とキレのいいステアリングフィールを獲得した。
エンジンもスペック、型式的には従来と同じ109psのパワーと15.1kgmのトルクを発揮する1.5リッター直4DOHCだが、燃費と排ガス性能を高めた上に、新たにCVTにアダプティブシフトコントロール機能を追加。地道に性能アップを図っている。
なによりも気を使ったのは居心地で、まずはシートの進化だ。ソファ風のデザインを変えずに、座り心地とホールド性を高めるため、従来よりも一部4センチも分厚いスポンジを採用。深く身体が沈み込むような作りにした上で、さらにフロントの背もたれを65ミリ、リアの背もたれを40ミリ、リアのシート座面を50ミリ延長。大幅なサイズアップを図った。
そのほかダッシュパネルの剛性アップで、車内のこもり音を低減させたり、新型の空調ユニット採用により、冷暖房の効率をアップ。正直、2代目はシートにしろ見た目優先というか、若干カッコ良さのためにクルマとしての性能を犠牲にしていた部分があったが3代目はそんなことはない。まさに旧型の欠点を上手に補った進化だと言える。
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