新型BMW X6、デザイン以上に魅せる走りの実力
掲載 更新 carview! 文:金子 浩久/写真:BMWジャパン
掲載 更新 carview! 文:金子 浩久/写真:BMWジャパン
「あなたのおっしゃる通り、最初はドイツや日本のような、“外見は控え目を良し”とするマーケットからはまったく反応がありませんでした。最初に賞賛の声をあげてくれたのは、イタリア、ロシア、中近東の国々です。ドイツや日本とは対照的に、クルマはまず外見から評価され、選ばれる傾向の強いマーケットです」。
BMWのデザイナーであるヤセック・フローリッシュ氏はX6を発売した当初のマーケット事情を教えてくれた。我々は、アメリカ・サウスカロライナ州スパータンバーグのホテルに滞在し、新型X6のテストドライブを明日に控えていた。
フローリッシュ氏の説明で大いに合点が行った。イタリア人とロシア人と中近東の人々は、SUVに悪路走破性を求める前に、まず派手なルックスを求めていたのである。内容も大事だけれども、カッコも同じぐらいに大切だと求めるのは理解できるではないか。
X6がカッコだけではないことが知られるようになると、アメリカと中国でも売れ始めた。日本でも、絶対数こそ多くはないが、X6は指名買いされることが少なくないという。それもそうだろう。高級高性能SUVはいまや一大カテゴリーに成長したが、X6よりも個性的なルックスを持つSUVは未だに現れていないからだ。
だからなのだろう。フルモデルチェンジされたX6のエクステリアデザインは先代モデルのそれを踏襲している。誰が見てもX6だとわかる。成功したモデルの常道だ。
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