トゥインゴGT×小沢コージ。歯ごたえ抜群!
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:齋藤 正
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:齋藤 正
前々から感じていたのだが、フランス車の魅力は、デザインやパッケージング、乗り心地の良さもさることながら“歯ごたえ”にあると思っている。乗り心地やステアリングフィールに独特のタッチがあるのだ。それは単純に硬いとか柔らかいの話ではなく、ある種の“カタ柔らかさ”だ。表面は硬めでも奥が柔らかかったり、逆に最初は柔らかくてもだんだん硬くなったりと言葉に出来ない気持ちよさがある。イタリア人ではないが、まさに“アルデンテ”タッチ。
特にフランス流のスポーツモデルはそうだ。例えばこのトゥインゴGTがそうだが、「GT」と名が付くわりにスペックは正直たいしたことは無い。エンジンはわずか1.2リッターの直4・SOHCで、ノーマルに比べてターボが付いてパワーアップはしているものの、最高出力は100ps。レブリミットもたったの6000rpm。ギアボックスはいまどき古典的な5MTで、タイヤ&ホイールもトレッド幅185のしょぼい15インチ。日本人が思い描く「GTカー」では全く無い。
ただし、乗ると妙に気持ちいい。まず国産の軽自動車ほどではないが軽めのクラッチを踏んでギアを繋ぐと、アイドリング付近は厳しいが豊かな低速トルクでスッと走り出し、MT車だと構えずに、MT車ならではの積極運転の世界に入れる。そして乗り心地だが、確かにGTになって堅めにはなっているが、それでも国産のGTとは比較にならないほどしなやか。それでいてショックを全部遮断することなく、継ぎ目を乗り越える時のドンドンという音やショックもほどよく残っており、適度な歯ごたえ感を楽しめる。エンジンもドカンとクビが痛くなるようなパワーは皆無だが、チャリチャリというメカニカル音が適度に響いて楽しい。
シートは堅めだが座面が分厚く、しっかりと身体をホールドしてくれ、フランス車らしい乗客に対する深い愛が感じられる。そしてなによりもステアリングフィールだ。これまたノーマルとはややチューニングが異なり、独特のネバリを持ち、路面からの手応えを十分感じられるセッティングになっている。要するにラクはラクだが、荒さをすべて取り去ってないのだ。お茶には適度な苦みが、寿司には少量のわさびが必要なように、適度に振動や音をドライバーにあえて残している。これは国産車ではほとんどない味付けで、GTはGTでもまさにフランス流の“グレート・タッチ”なんだと思う。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
ランドローバー「ディフェンダーオクタ」7月3日ワールドプレミア!220台を日本導入
新車価格260万円が今……S15シルビアは15万キロ超えでも200万円!! 今後さらに価格上昇か
グランドハイエースに初代インサイトも輸出解禁!? もう25年越えってマジかよ?? 陰に隠れて高騰の可能性があるクルマ9選
「タコ2」三兄弟をおぼえてる? トヨタ「ターセル/コルサ/カローラII」はホットハッチ男子を魅了した国民的人気車でした
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」4
類まれな「威厳と満悦」 ベントレー・コンチネンタルGT Sへ試乗 伝統継承のグランドツアラーを再確認
「メルセデス・ベンツ」ドイツ国内のディーラー網が大混乱!? リコールへの対応もあり現場は騒然です【みどり独乙通信】
SUBARUサンバーを快走仕様!「ワイパーモーター不動からの復活」3
レッドブルF1はノリス&ピアストリへの関心を明かすも、2026年まで契約のあるふたりは「短期的には選択肢にならない」
小型2ドア車が復活 新型スマート・フォーツー開発始まる デザイン責任者「ブランドにとって重要」
レース観戦初心者でも大丈夫! 今さら人には聞けない「SUPER GT」の観戦術とは? 10倍サーキットを楽しむ方法をお教えします
【独ニュルへご招待】 アイオニック5Nファーストエディションの購入特典 5Nの導入時期も発表
【ついに乗ったぞ!】「ランクル250」オフロード試乗 プラドからの進化、300との違いを実感!
欧州高級ブランドより200万円は安そう! 夏発売「クラウンエステート」の絶妙な商品力に注目
高級ミニバン「LM」が苦戦!? “大本命”6人乗り1500万円“バージョンL”が5月に登場か
【ホットハッチは好きですか?】ポロGTI生誕25周年モデル登場 227台限定で486万円
史上最強のディフェンダー“オクタ”まもなく登場。V8搭載で2000万円級も初回220台は即完売か
ホンダが斬新デザインの電動SUV「e:NP2」を中国で発売。足元揺らぐBEV市場に不安も…
WR-Vには負けられん! 「ヴェゼル」が新顔「ハント」を加えて色々テコ入れ、格の違い目指す
【1年以内に発売予定!】トヨタ新BEV「bZ3C」&「bZ3X」を中国で世界初公開
マツダが後輪駆動スポーティセダン「EZ-6」を中国で発表! 新型「CX-5」を匂わすSUVコンセプトも