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まさに、鉄壁。新型Eクラスワゴンに試乗!

エントリーでもメルセデス

では走りについて記そう。今回試乗したのは、E250 CGI/E350 CGI/E250 CDIという新世代ブルーエフィシェンシー・シリーズと、5.5リッターV8を搭載するE500および6.3リッターV8を搭載するE63 AMGの計5モデルだった。エンジンから受ける印象は当然セダンと同様のもの。そうした中で印象的なのは、やはりセダン同様に最も小排気量となるE250 CGI ブルーエフィシェンシーだった。

セダンに比べてワゴンは当然車両重量が増すため、同じエンジンならば出力的には不利になる。しかし実際に走らせてみるとE250 CGIはセダン同様に好印象の方が強かった。もちろんワインディングやアウトバーンでは、もう少しパワーが欲しいと思うわけだが、これはセダンでも同様。実際それ以外に不満はないし、ワゴンになったことによる重量増に対して、セダンよりも穏やかに感じるエンジン特性が逆に味わい深さを生んでいるともいえるわけだ。

そしてもちろんこれもセダン同様で、エンジンの気筒数/排気量が上がるに連れて上質さや味わい深さは増していく。つまり、上級になればなるほどエンジンの質の高さが走りの良さに融合していく。しかしだからといって最もベーシックなE250 CGIの質が低く感じることがない、というのがメルセデス・ベンツらしいところだろう。

そして乗り味走り味に関しては、セダンよりも一層熟成がなされた感覚を受けた。ワゴンは先代モデルでもそうだったが、全車でリアにエアサスを備える。これは荷物を積載した時にも同じ車高を維持するためだが、このエアサスは乗り味の良さにも大きく貢献している。だからセダンの廉価グレードでは前後メカサスとなるのに対し、ワゴンでは廉価グレードで前メカサス/後エアサスという組み合わせになり、これが乗り味の良さや味わい深さにつながっているのである。

そして何といっても刺激的だったのがE63 AMGワゴン。このモデルはシリーズ中もっとも硬派な味付けとなる。新型E63 AMGは既にセダンで登場しているが、こちらも歴代のEクラスAMGの中ではもっとも過激なモデルになっている。ではそのワゴン版はというと…、これもまた過激さは同じで、もう少し穏やかでもいいんじゃないか? とすら思える。もっとも最近のAMGは過激さがウリだから、それはそれで方向性がビシッと決まっているとも言えるのだが…。

といった具合で様々なグレードに試乗したが、用意されていたわけだが、全般的な印象としてやはり「キング・オブ・ワゴン」と言われるだけの走りがそこに確実に進化したものとして与えられていると思えたのだった。

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