おすすめグレードは? ロードスター試乗・後編
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之、マツダ
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之、マツダ
特に次期型を考察した場合、登場からモデルチェンジまでを考えると2020年まで見通す必要性があるわけで、そうした場合には従来の内燃機関によるFRは存在すること自体が難しいかもしれない。いや仮に従来手法で行くとしてもエンジンやボディには徹底的なダウンサイジングが求められる。新たな手法で行くとしてもダウンサイジングした上で、ハイブリッドにするか、レンジエクステンダー型EVにするか、それともピュアEVか、という辺りまで考える必要があるのだ。
こうした悩ましさに対し貴島氏は、「電気駆動に関してはそれほど抵抗はないが、駆動方式に関してはやはりFRでなければロードスターである意味がない」という旨の発言をする。するとハイブリッドFRもしくはレンジエクステンダー型あるいはピュアなEVでもFRを思考していると思えるが、これは回生などまで含め悩み多い話でもある。
とはいえ貴島氏は相変わらずロードスターに対する情熱とこだわりを少しも緩めないどころか、益々増している。ロードスターの未来を、誰よりも考えているのは間違いない。そしていま目の前にあるNCにも、まだまだ情熱とこだわりを注いでいく気持ちは存分にある。いずれにせよ、ロードスターを巡る旅はそう簡単に終るものではない。
そしてもちろんそれは我々にしても同じである。特に僕は1989年のロードスター登場から、ロードスターの成長とともに時代を生きてきたと考えており、このクルマの進化とイコールで自分の人間としての進化を重ね合わせて見ている感覚がある。ロードスターは栄光の歴史を経て、いま再び苦境に立たされている。それはまるで僕らが明日を想い悩む姿と全く同じもの。そうした中でロードスターが抜本的に変わり生きのびていくならば、僕らも負けずに変化して生きのびていかなければならない、と思うのだ。
つまりロードスターは単なる魅力的なスポーツカーであるだけでなく、我々に人生を想わせるほどの存在でもある。いまから10年後にも、ロードスターがしっかりと存在していることを僕らは当然望む。そして同時にその時僕らも、しっかりと地に足をつけてこのクルマがあり触れることのできる歓びを分かち合いたい、と思う。
ロードスターは既に活きた名車であるが、その頃にはおそらくポルシェ911と並ぶ、活き続ける名車の中の名車になっているはずだと僕は夢想する。その意味では、おそらく貴島氏が関わる最後のモデルだろう今回のフェイスリフト版もまた、後から振り返ったときに実に意義深い1台となっていることもまた間違いない。
そして今こそ20世紀的価値観における究極を極めたこのモデルを礎としつつ、作り手が信じたものを何があっても貫き、ロードスターという傑作を今後も是非とも継続させてほしい、と僕は強く願うのだ。
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