クルマの電動化、最前線のコア技術に迫る
掲載 更新 carview! 文:川端 由美
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実際、プジョー「207」をベースに1.6L直4ターボ・ユニットに48Vシステムを組み込んだテスト・カーに試乗した。このモデルはスーパーキャパシタを採用しているため、短い距離だが、ハイブリッド車のようにEV走行もできる。アクセルを踏み込むと、電気モーターによってエンジン車以上のトルクがアドオンされて、予想以上に鋭い加速を生む。
エンジンの負荷があまりかからないときには、発電に出力を回して蓄電しておいて、いざトルクが必要なシーンで、電気モーターを動かすために電力を放出する。ブレーキをかけるときにはエネルギー回生をして、これまた蓄電する。また、走行中もエンジンを高効率な領域で使えるように、電気モーターのアシストをしている。従来のエンジン車にトルクをアドオンするような使い方もできるし、出力はそのままにエンジンのダウンサイズをして低燃費化もできる。ヨーロッパでは、この数年以内にC-Dセグメントから導入が進む予定で、スタート・ストップ機構のようにじわじわと広がりそうな技術だ。
ドイツのメガ・サプライヤーが最高峰を目指す技術を高らかに発表するのに対して、ヴァレオは新技術をより多くの人の手に届くように広げようとする伝統を持っている。私たちが、新技術の恩恵を受けるのを加速する、いわば技術の民主化を担っているサプライヤーといえるのではないだろうか。
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